銀漢の賦 (文春文庫 は 36-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2010年2月10日発売)
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解説に「文体が比類なきまでに清冽」とあったが、葉室麟の書く物語そのものが清冽だと思う。有名な「蜩の記」はさらに凄烈で救いがない感じがして、葉室麟を敬遠してかたが、他の方の書評に触発されて本書を手に取った。
月ヶ瀬藩という小藩に生まれた3人の幼少期の友情が環境や立場の変化と共に移ろいその残渣だけが残っているかにみえたが、再び心が通じ合っていく。
清冽なれど温かさが残る名作だった。銀漢という言葉と漢詩に込められたそれぞれの思いがやるせない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年2月28日
読了日 : 2022年2月27日
本棚登録日 : 2022年2月27日

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