暗い宿

著者 :
  • KADOKAWA (2001年8月1日発売)
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感想 : 61
5

読了。あとがきに特定のモデルはない、と、あるので読み手で勝手に想像する余地があるのは幸い。東京には無いみたいだけれどダイナスティー・ホテルというものは結構あるみたい。国際ホテルなんだろうなあ

助教授の大乱闘見たの初めてかも。弱くはないし判断力もあるけど、強くはない?ベッド投げつけられたら正拳突きで破壊するくらいの探偵漫画に親しみ過ぎて弱く見える。しっかりしろ。人間はそんなに怪力ばかりじゃない。

足元ふらふらの助教授、そのまま災厄に飛び込んでて草草の草。こういうのは作家の方が遭いそうだけど、似たもの同士の友人なんだろう。運が悪い。
2021年にほたるの夕べをしてます、と椿山荘のページに記載があるようなので(飛んでくる?飛来?)やっぱりここなのか動物園と同じでよく似ているけど世界線をあえてずらした事実にしてるのかな。

ダイナスティー・ホテルのモデルはどこかしら。四ツ谷駅近辺で日本庭園が〜というと椿山荘しか連想できない。名前しか知らない地方民なので余計に想像と連想が……。作中「庭に蛍を放つ催しがダイナスティーの名物だったが、数年前に取り止めになった」2001年刊行。

大体の見開きに一回天を仰ぐので読み進めるのが本当に遅い。尊い……

201号室の災厄、「よくしゃべる。酔いが回ってきているのだろう。彼は飲めない口ではないが、あまり酒に強くない。」緊張する学会終えたあとにビールぐびっと飲んで気が抜けた姿を見せ助教授、作家に気を許しているなあって見えて思わず天を仰いでしまう。

ちゃんと答えに辿り着いていて、まるで運動会で徒競走ちゃんとゴールできた我が子を見守る母のような気持ちになってしまう。いや普通に作家すごいな?クロスワードも得意なんだ……

シャングリラ十字軍ってちゃんと原作に登場するんだなあ……。なかなかに濃ゆいけど、この短編だけの登場なのかしら。癖強すぎて戸惑う。

さすが推理作家!ヨッ!迷宮無し!とばかりにおだてられて、そうやろそうやろってフンスって腕組み威張りつつ全くトリック分かってないアリスがアホでかわいい。そう!わかっていないのである!アリスは全くわかっていないのである!!救急車を呼んでない絵面で脳裏にわかった(フリ)迫真顔が見える。

好き。いい曲だなっておもったので再生リストインしました。
口笛でサビを吹いていた助教授、相当ご機嫌だなあ……。そして歌詞の方にいろいろ思いを馳せる作家は、作家だなぁ……。まだ読み終えていないので、この曲を流しながら続きに取り掛かろうと思います。

Hotel Californiaを知らなかった(ピンと来なかった)ので検索してみました。イントロわからない……メロ……わからない……サビ……ア゛ー!?なんか?なんか聴いたことあるー?!ってなりました。ラジオ深夜便とか、ドラマや映画。

シンプルになんでツインでとってないのか疑問。一緒に泊まらないんですか!?なんでですか!?

ホテル・ラフレシア
「海が似合う奴やない」
「じゃあ、似合うのは山かな」
「山というより、崖や谷やね」
とのアリスの評にサスペンス劇場のラストなのか、はたまたドラマ版での噂のクライマックスシーンなのか、いやいやそれとも恐らくは最古の元ネタのライヘンバッハあたりなのか考える。
ホテル・ラフレシアの冒頭で片桐さんがサングラスを外したという描写しかないのに、助教授も作家もサングラスして更にはハイビスカス柄のアロハシャツ着ている想像でイメージが固まってしまった。オウオウ!浮かれてんなあ、おふたりさん!(※読者の勝手な想像に過ぎません)

片桐さんって歳下なんだ?!まあこの歳になるとあんまり年齢差関係ないだろうけど、そうかあ……
ちゃんと言葉にして「友人」ってアリスを呼べるのいいなあ。斜に構えているようで懐に入れたらちゃんと大事にしてくれる。

ふんすふんす言いながらよじ登るアリスを助教授はどんな気持ちで見下ろしていたのか。調査隊は謎を解明するために京都北白川へと飛んだ。

ウキウキ準備万端で颯爽と出発したのに、帰りに風邪を悪化させ、この世の不幸を一身に背負いお家に帰りたいマンになるアリスめちゃくちゃ情け無くてかわいい。

暗い宿、読み始め。助教授はブラック好きかとおもいきや砂糖いれて飲むだけでごっつぁんです!という感謝で胸がいっぱいになる。結構古い本で、移設前の図書館の判子が押されている。当時は素通り、いや目には入っていたけれどあ行から取ってはみてもパラ見して難しそうと戻したような記憶がある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2022年12月28日
読了日 : 2022年12月28日
本棚登録日 : 2022年12月15日

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