騎手の一分――競馬界の真実 (講談社現代新書)

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  • 講談社 (2013年5月17日発売)
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現在の競馬界は一部のサラブレッド生産者やクラブ馬主たちに金と権力が集中し過ぎ、彼らの言いなりにならざるを得ない調教師たちはビジネスライクな厩舎運営を余儀なくされている。その結果かつての馬主、厩務員、騎手のヒューマンタッチな信頼関係は失われ、ひいては競馬人気凋落に繋がっていると言及している。
悪いのはその生産者やクラブ馬主たちではなく、彼らを黙認し増長させて来たJRA(日本中央競馬会)そのものであると看破。JRAに対する痛烈な批判と問題提起に満ち溢れてる。
プロフェッショナルであり続けた藤田伸二ならではの騎手生活の引き際が、競馬を愛するがゆえの競馬界からの訣別であることを知り、少し悲しい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: スポーツ
感想投稿日 : 2013年6月6日
読了日 : 2013年6月6日
本棚登録日 : 2013年6月6日

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