双頭の鷲〈下〉 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2001年6月28日発売)
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感想 : 29
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この本が読者を掴んでしまうのは、やはりゲクランの個性なのかもしれない。後書に佐藤氏のコメントがあるが、様々な古書からもあながち脚色ではないということで味わいも一層深まるというところである。いつまでもガキ大将で礼儀知らずそのくせ滅法な戦上手で戦をやらせたら連戦連勝、しかし女嫌いな醜男、一体これ以上のキャラクターが存在するのだろうかと思うほどである。脇を固めるのがやや神経質ともとれる従兄弟で托鉢修道士でもあるエマニエル、ゲクランが母との確執の中で疎遠になり、その後復縁したギョームとオリヴィエ、そして軍神ゲクランをフランス王家の復活と失地回復に最大限活用したシャルル5世。これだけ見ても

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年4月27日
読了日 : 2017年4月27日
本棚登録日 : 2017年4月16日

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