湖底のまつり (創元推理文庫) (創元推理文庫 M あ 1-3)

著者 :
  • 東京創元社 (1994年6月18日発売)
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本棚登録 : 928
感想 : 89
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『乱れからくり』と並んで初期の泡坂の代表作と評される本書は、やはり時代の流れか、当時の読者諸氏を唸らせた衝撃はもはや薄れてしまっていた。価値の多様化が顕著になった昨今では、同性愛が真相のファクターであることが特に奇抜さを齎さなくなってしまった。

しかし、それでも尚、作者は手練手管を使って読者を煙に巻く。
女が男に化けて女をイカせる。この謎の解明は素晴らしい。

しかし本作を読んで痛感したのは、時代がオープンになればなるほど、我々の常識が崩され、謎という暗闇が小さくなってしまう事だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ&エンタテインメント(国内)
感想投稿日 : 2019年4月21日
読了日 : 2019年4月21日
本棚登録日 : 2019年4月21日

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