罪火 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2012年4月25日発売)
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本棚登録 : 195
感想 : 22
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犯罪加害者の贖罪とは。更正とは。被害者遺族はなにを望むのか。許しはあるのか。というなかなか、考えさせられるお話でした。一度犯罪を犯したものは、一生許されざるべきなのか。日々、生きていかなければならない中で、犯した罪とどう向き合っていかなくてはならないのか。刑務所で罪を償ってきたからと、犯した事実が消えるわけではない。このお話では、加害者と被害者遺族を会わせる、「修復的司法」が どちらにとっても救いになると信じている校長先生とその娘と息子、過去過失で人を殺めてしまった若宮。若宮にとっては先生は大恩人。そんななか 先生の娘が殺される。読み進めるのが心が痛くなるお話でした。反省すること、謝罪をすることは日常的にあることです。そのごめんなさいという気持ちが、ほんとに心からのものなのか、それは誰にもわからないこと。相手に届かなければ、それは自己満足でしかないのかなと。 この話、最期の最期にびっくりでした。驚きの事実が!やられた感満載でしたよ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年2月7日
読了日 : 2016年10月30日
本棚登録日 : 2019年2月7日

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