芙蓉千里 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2012年10月25日発売)
4.10
  • (48)
  • (70)
  • (21)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 554
感想 : 53
4

友人に勧めてもらった本。確かに大河少女小説だった。
本当に“身ひとつ”で哈爾濱に売られてきた少女フミが、大陸一の女郎を夢見て強くたくましく生きていく。
謎めいた大人の男と、華族のボンボンのどっちをフミは選ぶの?という少女小説的な展開もありつつ、歴史的な背景や女郎屋の生活、女の友情などがしっかり描かれていて読みごたえがあった。

個人的にはこれは今まで後ろを振り返ることがなかったフミが「後悔を知る」お話だと思ったりした。選んだ未来と、選ばなかった未来。
後悔を知って、それをも糧にしてより高く跳ぼうとする物語。
続きも読みたいと思った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内
感想投稿日 : 2012年11月21日
読了日 : 2012年11月21日
本棚登録日 : 2012年11月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする