絶対城先輩の妖怪学講座 八 (メディアワークス文庫)

  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2016年5月25日発売)
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感想 : 13

「大入道」
大きな僧もしくは大きな男性の姿をした妖怪。
登場した時点で巨大なもの他にも、見ている間に巨大化するものや首が伸びるものなどが存在する。
同士だからこそ何となく伝わったものの、彼女ほど勘が良くないと相手の存在までは気付かず危ない目にあっていたのでは…。

「二口女」
江戸時代の妖怪譚集「絵本百物語」に紹介されている妖怪。
口型の突起が後頭部にあり、これが第二の口であるという視覚的なイメージを他者に送信してしまう。
誰かに望まれた自分で居るというのは、思っている以上に精神力を削られ本当の想いを殺す訳だから自分を見失うのではないだろうか。

「こそこそ岩」
岡山県に伝わる怪異。
名前通りにこそこそという音を出したそうだ。
不可解な現象で心身ともに疲弊している人ほど、格好の獲物はいないだろうが解決も出来ないのに希望を与えるのは残酷だな。

「神隠し」
人が神やそれに類する存在によって隠されてしまい不意に失踪する現象のこと。
隠れ座頭や隠し神、袋担ぎ等々、神隠しを専門に、行う妖怪がいる。
離島などで信仰されている周りとは違う文化は興味深いが、あまり深くまで立ち入るのは何処か危険な気がしてならないな。

「ダイダラボッチ」
見上げるほどに巨大な人の姿をした妖怪。
大きく太い裸の母だから「大太裸母」で、ダイダラボである。
業務や自分の地位を守る為にやりたい事はあるのだろうが、人を騙し尚且つ誰かを破滅させてまでそれを成し遂げようとしているのは間違いだろうな。

「ツチノコ」
太く短い胴体と細い尾、三角形の頭を持つ幻の蛇。
ようやく素直にお互いの事を思う気持ちを認め始めたのはいい事だが、先に進むのはまだまだかかりそうだな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 峰守ひろかず
感想投稿日 : 2019年3月13日
読了日 : 2019年3月14日
本棚登録日 : 2019年3月13日

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