絶対城先輩の妖怪学講座 三 (メディアワークス文庫)

  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2014年1月25日発売)
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感想 : 22

「山姥」
多くの昔話や民間伝承に登場する老女。
性別を元に伝えられているが、話の内容はバリエーションが豊富である。
恐れるべき存在として認識をしていたが、これ程にまで深い意味があったとは…。

「鵺」
平家物語などに登場する怪獣。
存在を知られていなかった為に仮怪として扱われた動物。
強制的に学びの場を潰すことはあまりに勝手だが、知るべきでない知識を得る為には其れ相応の覚悟も必要なのだろうな。

「鎌鼬」
容姿や正体は伝承地域により異なる。
始まりは越後や新潟、岐阜などの山間部で生まれた方言である。
守るべき相手に怪我をさせた挙句、怪異に罪を被せるなど指導者としてあるまじき行為だな。

「わいら」
実際に現れたという記録も存在せず素性や由来も不明。
設定が無い為、根拠薄弱は推測か後世の創造しかのこらぬ名前。
あれだけの知識を持っているのだから、これほど自分のことを卑下する必要は無いのにな…。

「天狗」
主に山に棲む妖怪。
山や森に住み、音を操り、羽を広げて空を飛ぶ仮怪。
主体の様子を伺い寄生し続ける事が出来るなんて、余程知能が発達しているのだろうか。

「しろまくれ」
四国に伝わる妖怪。
最初は小さいが、最終的には前に進めなくなる程大きくなる。
彼女の行動に対して皮肉を混ぜつつも、これは上手い例えだな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 峰守ひろかず
感想投稿日 : 2017年6月28日
読了日 : 2017年7月8日
本棚登録日 : 2017年4月6日

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