絶対城先輩の妖怪学講座 六 (メディアワークス文庫)

  • KADOKAWA/アスキー・メディアワークス (2015年2月25日発売)
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感想 : 14

「方相氏」
古代中国の官職名。
追儺の際に鬼を祓う鬼神を演じる役職の名前だが、本邦では鬼神そのものの名称として用いられる。
こんな著名人ばかり集まるのに、入場の際に名簿確認とかなかったのだろうか。

「清姫」
道成寺説話として知られる物語に登場する紀州の姫。
暴走した一途な思いは女を鬼に変えるもの、清姫の体はいつしか蛇身に変わっていた。
一人でもリーダーの役割をしているつもりの人がいると、おとなしい子たちはどうしても飲み込まれてしまうものだよな…。

「牛鬼」
近畿以南のほぼ全域に伝わる妖怪。
牛鬼に遭ったらこうなるという話は残っているが、具体的な容姿が全く描写されていない。
あんな状態で計画も聞かされず寝たふりを続けるのは、とても怖いだろうな。

「鬼」
日本を代表する妖怪の一つ。
平安時代、実在の場所に鬼が出たという記録は多いが、その出現場所は宮中ではなく橋や門といった境界線上に限定されている。
いくら警告とはいえ、身体にではなく心に傷を負わせるやり方は気にくわないな。

「酒天童子」
絵巻物や読み物、芸能など、様々な媒体で伝わる鬼。
鬼と金棒が切れない関係であるように、鉄鋼や製鉄は鬼と呼ばれた人々と古来から深いつながりを持つ。
街全体でこの様な形をとり秘密を何年も守り続けるなど、本当に出来るのだろうか…。

「のっぺらぼう」
目、鼻、口がない、卵のような顔をした妖怪。
のっぺらぼうの正体に驚きが隠せない。
結局彼らに直接手を下すことは絶対に無かったということだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 峰守ひろかず
感想投稿日 : 2018年1月18日
読了日 : 2018年1月26日
本棚登録日 : 2017年3月15日

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