七日間の幽霊、八日目の彼女 (メディアワークス文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2016年8月25日発売)
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本棚登録 : 219
感想 : 9

「『彼女と、幽霊と』」
知らぬ彼女の存在。
事故のせいで部分的に記憶喪失になっているのかと疑ったが、彼の様子を見る限りそうではなく何か別の理由がありそうだな。
苗字を呼んだ相手が怯えていて、呼ばれた側はタイムオーバーの様な状況だったのも不思議な感じだったな。

「日記①」
出会いから一度目の別れまで。
高校でもという言葉を見ると、彼女のターニングポイントはきっとそこで今は存在しない者になったのだろうか。

「『天の川』」
二人の出会いとその後。
妄想でも何でもなく、現実に二人は出会っていて付き合っていたのは分かったが何故状況が変わったのだろう。
言葉にしなければ伝わらない事は沢山あるが、両親が決めた事やそれまでの事を口にするのはとても勇気が必要だったろうな。

「日記②」
付き合うまでの二人。
この日記だけを見ると、とても甘酸っぱい青春をこれからするであろう二人の未来しか見えないけどな…。

「『酒涙雨』」
彼女である期間。
二人を引き裂いたの事故だったのかもしれないが、その事故で人は亡くならずとも普通が変わってしまったのだな。
いつ何があるのかなんて分からないからこそ、毎日を大切に生きるのだけれどこんな別れは納得いかないよな。

「『エフハリスト』」
取り戻した記憶と彼女。
四年間も一定の時期だけ自分を殺し彼女になりきり、必死に彼を支えていた彼女は本当に二人の事が大切だったのだな。
やっと自分だけが感じていたこの不思議な日常の正体をしった彼が取り乱さず済んだのは、妹の言葉のおかげだろうな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 五十嵐雄策
感想投稿日 : 2019年8月3日
読了日 : 2019年8月5日
本棚登録日 : 2019年8月3日

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