昨日の君は、僕だけの君だった (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎 (2015年11月12日発売)
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感想 : 7

「三等分の恋」
恋人をシェアする。
彼女の言い分も分からなくはないが、真剣に彼女の事を考え付き合いたいと思った彼からしたら疑問が多いだろうな。
彼女が自由に一人を選ばず付き合うのなら、そういう中途半端な事をする人間も寄ってくるという事で余計孤独感が増しそうだけどな。

「永遠のスクロール」
ルールに従う付き合い。
これを許せる人達なら平気だろうが、少しでも違和感を感じたり独り占めしたいと思ってしまったら凄く苦しくなる付き合いだろうな。
浮気でない公認の付き合いだが、ルールまで作り日によって変わる彼氏で心は満たされるのか疑問なうえ愛されている感覚はあるのだろうか。

「記す秘密の日」
皆に隠し続ける恋心。
自分の好きになった人が普通でない恋をしていると知った時、叶わなくなった恋に何故あの子がと思うよりも大きな絶望がありそうだな。
複数人と付き合う事に違和感を持たず、それが当たり前の様な彼女と友人であるから知りえてしまう情報の中で好きな人の話題が出たら苦しいだろうな。

「春の終幕」
契約に同意できない者。
当たり前の事だが、こんな条件付きの付き合いに納得出来る人なんて中々居ないだろうし受け入れてくれる人は少ないだろうな。
複数人と付き合うからといって誰か一人を蔑ろにするわけでなく、しっかりとメモまでとって相手の事をちゃんと把握しているのは素晴らしいな。

「彼女の恋」
どうしても欲しい愛。
いくら何人もの人から愛を貰ったとしても彼女の求めている愛が満ち足りる事はあるのかわらないが、その内虚しさの方が大きくなりそうだな。
彼女はこの形態に満足していたとしても、その内自分以外の彼氏達がルールに満足出来ず離れていく事も有り得そうだよな。

「昨日の君」
何度も断るデートの日。
彼には彼一人を見てくれる相手が出来たからこそ、何よりも一番に彼女の事を考えて動く様になってしまったのだろうな。
一途が一番というが報われるかは分からなくとも、ずっと一人のことを想い続けたら上手くその人に擦り寄りその後も付き合える可能性は有り得るかもな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2019年7月27日
読了日 : 2019年7月29日
本棚登録日 : 2019年7月27日

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