SFマニアの仲良し4人組が、どこからかふらっと帰ってきた親戚の足跡を追っていたところ、亜空間に飛ばされた。亜空間内の世界はは、人間のいろいろな能力をテストするために仕切られていた。
話の大筋は、ディックなども書きそうな人間の弱さを強調した世界で、制限が多いだけにそれなりに楽しめる。ただ、のっけから引っかかるのが4人がSFマニアであるというところだろう。
この本に関しては、読み方はいくつか有る。世界の終わりを予想しながら読んだり、素直に冒険もの、ジュブナイル的なものとして読んだりすることが出来、それぞれそれなりに面白く読めるだろう。
もう一つの読み方として、古典幻想小説や古典SFのパロディーとして読むと言うかたちも王道だ。
とはいえ、ワタクシもさほど網羅できておらず、全てのパロディーでクスリとくるような読み方ができる人は、本当に限られていると思う。
結局、一番楽しめるのは最後のタイプの人であり、実際にSFマニアを序盤から押している話の作りなのだから仕方がない。
また、それぞれの世界のギャップが大きすぎて、世界観などを語りきれておらず、亜空間全体がぼんやりしてしまった感は否めない。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ファンタジー
- 感想投稿日 : 2017年2月12日
- 読了日 : 2017年2月10日
- 本棚登録日 : 2017年2月10日
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