これは傑作。名作の中の名作といわれるだけある。
事件の異様さ、腹に一物ある島民たちの無気味さに対して、愛嬌のある金田一のキャラや彼と駐在所のお巡りさん清水、床屋の清公とのやりとりがアクセントになっていて、恐ろしくもとても楽しく読むことが出来た。
終戦直後という時代背景だからこそ起きた事件。そして、獄門島という閉鎖的な空間だからこその人間関係。ぞっとしながらも目が離せなくなる謎めいた犠牲者の亡骸。あっと驚く犯人の正体。
島に蔓延る怨みや祟りが見せた数々の悪夢。名探偵の手によりひとつひとつの真実が夢から醒めるとき、狂気に躍り狂った獄門島にも事件の終焉が訪れる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学:著者や行
- 感想投稿日 : 2019年4月27日
- 読了日 : 2019年4月27日
- 本棚登録日 : 2019年4月27日
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