眼が見えない障害を持つ少年ルーチョは誰かに手を差し伸べられるのが嫌で素直になれない。可哀想とかお荷物と思われていると感じる事があるから。
キアーラは外では自分らしくいられないと苦しんでいた。「ルーチョには『できないこと』には理由がある。でも私は自分がどうしてできないのか理由さえわからない」と。
思春期真っただ中の子どもたちは、障害があっても無くても、同じように胸の中に苦しみを抱えている。
二人を出会わせることで、障害もひとつの個性と捉えられたら、遠慮や躊躇の壁を飛び越えられるのではないか、と作者の思いを感じる。
ルーチョは眼は見えないが、聴力、記憶力、臭覚、素晴らしい能力で活躍する。
密猟者たちに狙われる巣立ち間近のワシの雛の話と、14歳の子どもたちの話を合わせることで、大きく未来に向かって羽ばたくラストでした。
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- 感想投稿日 : 2020年4月3日
- 読了日 : 2020年4月1日
- 本棚登録日 : 2019年8月30日
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