マリー・アントワネットとマリア・テレジア 秘密の往復書簡

著者 :
制作 : パウル・クリストフ 
  • 岩波書店 (2002年9月26日発売)
3.76
  • (6)
  • (7)
  • (12)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 80
感想 : 14

波乱に満ちた生涯を送り、断頭台の露と消えた、フランス国王ルイ16世の王妃マリー・アントワネットと、
その母にして神聖ローマ皇后、オーストリア女大公、ハンガリー女王、ボヘミア女王であった
女帝マリア・テレジア。
マリーがフランスにお輿入れしてから、ごく内密に行われた母娘の手紙のやりとりをまとめた本です。

歴史上の人物の「素」を感じさせるものに途方のないロマンを感じます。
教科書の数行の存在に肉付けがなされて、奥行きが出てくるような心地になります。
例えば親しい人に宛てた手紙とか。
誤字があると微笑ましくてなおいい。親しみがわく。
というわけで、私のロマンの塊です。マリーの誤字もあるよ!笑

amazonさんの紹介文にもありますが、
「このままなりゆきにまかせていれば、あなたを待っているのは途方もない不幸だけだと、私は今から断言できます」
と、
オーストリアの偉大な女帝であるマリア・テレジアお母さんは娘を嗜めています。
娘の未来を暗示するようなお言葉。
いつの時代も、母は娘を案じてくれていて、
娘はそれに完璧には応えることが出来ないのですね。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: その他
感想投稿日 : 2012年8月14日
本棚登録日 : 2012年8月14日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする