大阪+

著者 :
  • 月曜社 (2007年6月1日発売)
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本棚登録 : 61
感想 : 6

写真集です。写真の大家、森山大道氏が1995年~2006年に大阪近郊で撮りおろした内容の集大成。大阪のほか『新宿+』ってのもあります。新宿にするか悩んだのですが、大阪の方が情に訴えるものが強かったので、こちらを採り上げました。
 
 都市大阪の様々なワンシーン、例えば居酒屋の灰皿、傷だらけのガードレール、仕事場への出勤を急ぐサラリーマンの傍らでじっと立ちそびえる広告塔等々…何も考えずに眺めていたら、それは大阪という街のただのワンシーンに過ぎないのだろうけど、他の森山の作品にも言えるのですが、読み手に想像力というものを掻き立てさせる技術が、ホントに凄い。何かを想像せずにはいられない…どのページをめくってもそれは繰り返されます。想像させるとは言っても…「明」より「暗」、「生」より「死」。それが都市に根付く本性とでも言えば良いのでしょうか。

 余談、写真の難しさって、ただ物を「モノ」として記録するのではなく、如何にしてそれを「モノ」以上の対象として生を与えることができるか、それによって技量が試されると私事考えているのですが、撮影の技術を身につけるのは難しいですね。。。写真は鑑賞だけ楽しんでますが、いつかは撮影も楽しめるようになりたいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 画集・写真集
感想投稿日 : 2013年6月23日
読了日 : -
本棚登録日 : 2013年6月23日

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