律は、幼い頃に母を亡くし、その後、父を亡くしている。
佐々原は、小さい頃に母を亡くし、そして妻を亡くしている。
一人ぼっちな二人がままごと家族を始めようとするお話です。
まー。しょっぱなから暗いこと暗いこと。律に引きづられて感情が麻痺してしまいそうでした。
苦しいですよ。
でもそんな律には、そばにいる親友・克己がいたから何とか保っていたのだなと思います。
何もできなくても。一人じゃない。そばにいるという事は違うと思います。
律と違って、佐々原は、基本的に内向志向で自暴自棄。
佐々原にもそんな親友がいて、二人を案じたからこその一計だったのに…。
途中から、律は、立ち直ってどんどん気持ちが上がってきているのでこちらも明るく読めるって言うのに、佐々原の方向が暗いほうに向かっていってどうしたいかわからなかったです。
そういう意味では、緩急がついていたのかな?
でもですね。佐々原は、人気作家なので映画化の決まっている本があってそのために営業もさせられてて、原作者として映画の製作発表にも出でいるのですが。
が!
律が佐々原を好きすぎて逃げ出したってのにTVの生中継で律に帰って来いと訴えるのです。
TVの生中継で!
何回も読んでいるうちに笑いツボにはまってしまいました。
だって、ありえない…。
粗筋的には仕方ないんだけど。ありえない(笑)
タイミングがよすぎです。
ま。最後は変なオチがつきましたが、面白いですよ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(BL系な・は行)
- 感想投稿日 : 2010年9月11日
- 読了日 : 2004年11月30日
- 本棚登録日 : 2010年8月9日
みんなの感想をみる