いっそ突き抜けてしまって御伽噺にでもしてしまえばいいのだが、通常の時代小説に使うには主人公達の造形が極端過ぎる。またストーリーも本格的な時代小説を目指しているようで、突然貞操帯だとか真言呪術などが出てきたりして、なんかガチャガチャした感じで落ち着きが無い。と、いきなり批判ばかり書いてしまったが、これは似たようなテーマに藤沢文学の最高峰「蝉しぐれ」があり、どうしてもそれと比較してしまうため。「蝉しぐれ」の情緒は期待すべくも無いが、軽快で明るい(悪く言えば軽薄?)青春時代小説でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史・時代
- 感想投稿日 : 2017年11月16日
- 読了日 : 2002年7月26日
- 本棚登録日 : 2017年11月16日
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