『ロボット・イン・ザ・ガーデン』『ロボット・イン・ザ・ハウス』に続くシリーズ3作目。
なんだかまだ続きそうなエンディングでしたが、もういいかな。
もともと、幼児ロボットのタングの可愛さで読み続けて来たシリーズ。ロボット工学と言う最新技術の下で作られながら、ブリキのおもちゃ的外観で幼児の様な振る舞いをするタングのギャップが楽しかったのです。ところが、この作品ではタングは脇役。なんだか「意識高い系」夫婦の幼児教育小説になってしまいました。
ベンとエイミー夫妻の欧州的な個人主義も少々鼻につきます。ベンは無断で他家の庭に入り込み丹精した植木の一部を切り取りながら、4歳の娘のために仕方なかったと言い、応対に出なかった住人が悪いと責めて謝罪しないし、エイミー(弁護士)は家に怒鳴り込んできた住人を住居侵入で訴えるという。なんだかこのあたりの感覚はついて行けません。
このシリーズ、これまでもしばしば日本が登場しました。著者は元々大の親日家だったようですが、『ガーデン』が日本でヒットした為に、改めて訪日して取材をしたようです。本作の終盤ではベン一家がそろって日本を訪れます。如何にも現地取材の実体験に基づくものだというのが良く判る面白い紹介もしてくれていますが、その中でも一番最初に詳しく描かれたのがトイレ(温水洗浄便座)でした。
ちなみにこのシリーズ、今では本国イギリスより先に日本で先行販売されているそうです
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
サイエンスフィクション
- 感想投稿日 : 2019年12月12日
- 読了日 : 2019年12月11日
- 本棚登録日 : 2019年12月12日
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