サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福

  • 河出書房新社 (2016年9月8日発売)
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認知革命と農業革命の話がとても興味深かった。個人的な人間関係を築くのは150人が限界。宗教や大企業など、たくさんの人間をまとめる為には、それ相応の「虚構」が必要になる。それは「神話」かもしれないし、「企業理念」かもしれない。多くの人の心を擽る物語が、人をまとめる力になる。また、小麦が人々を家畜化したというのも面白い。小麦を育てるために人々は定住化し、所有物が増え、自分の持つ時間が増え、何十年も先の未来を思い描くようになった。狩猟採集時代とは全然違う生活に切り替わる過程がとても面白く、農業革命は史上最大の詐欺であると語られているのもとても納得させられた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2022年11月7日
読了日 : 2022年11月7日
本棚登録日 : 2022年10月26日

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