永遠の詩 (全8巻)2 茨木のり子 (永遠の詩 2)

著者 :
  • 小学館 (2009年11月25日発売)
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感想 : 73
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名詩「利根川の海」にはじまり有名な「わたしが一番きれいだったとき」から最後の詩集「歳月」まで、厳選された詩が編まれた本書。
戦争を生き抜いた茨木のり子さんの凛として美しい死の数々。
初めて読んだ一冊が「歳月」であったためか、やはり個人的には晩年の詩がすごく好きです。「夢」「恋歌」「急がなくては」「(存在)」「歳月」など。

厳選されたものなのでどの詩も本当に素晴らしいのですが、
「答」は本書の中で一番好きで、私自身、ふと一番幸せだった時といえば、と振り返った時がありそれを再体験したような感覚でした。子を持つ母なら、どんな人生を送っていたとしても共感できるのではないでしょうか。
ほかに「兄弟」「食卓に珈琲の匂い流れ」や「時代おくれ」、「倚りかからず」「さゆ」など、非常に心打たれました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年4月1日
読了日 : 2022年4月1日
本棚登録日 : 2022年3月18日

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