検察側の罪人

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  • 文藝春秋 (2013年9月11日発売)
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老夫婦殺人事件の容疑者として浮かび上がった男は、かつて自分が住んでいた寮の少女殺害事件の容疑者として時効を迎えた男。
さらに取り調べの間に、少女を殺害した事を語り始めると同時に、今回の事件の容疑は否認。
主任検事は、過去の事件の罪を購わせる為に、今の事件の犯人に仕立てようと、自らが罪を犯して犯人に仕立てようとするが、その罪も露見する。
釈放された男は、吐露した少女殺人を再び否認しし、検察を愚弄する。
正義とは何なのか。法とは何なのか。
罰せられない法の限界と、人としての正しさの中に、まっすぐに生きる事への現実の壁が立ちふさがっている事を示してくれる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2013年10月31日
読了日 : 2013年10月31日
本棚登録日 : 2013年10月31日

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