芦原英幸正伝

  • 新潮社 (2013年12月20日発売)
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本棚登録 : 54
感想 : 10
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極真会館を破門になった武道家の一生涯。書評が良かったためまったく知らない人物だが読んだ。昭和の男たちの織り成す熱いドラマ。
著者は極真の黒帯で、主人公に私淑しているが、客観的にエピソードを重ねている。加えて著者の息子が現在の視点からあとを追っている。芦原英幸は極真黎明期の最強の人物だが、梶原一騎の空手バカ一代の主人公になったことで有名になり大山倍達の不興を買い破門となる。そのあと、四国を基盤に警察の逮捕術を取り入れたサバキと呼ばれる動きと極め投げ打撃を組み合わせた空手を完成させる。しかしそれはあまりに危険であり一子相伝すらできず、彼の病死の後は芦原会館はバラバラになり、結果的には途中で分裂した正道会館がその流れを最も引き継いでいる。こうやって書いているとまさに劇画。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2014年4月25日
読了日 : 2014年4月25日
本棚登録日 : 2014年4月25日

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