【文庫】 アキバの帝王 (文芸社文庫 し 2-1)

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  • 文芸社 (2014年8月2日発売)
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感想 : 4
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企業買収を繰り返し、億単位の稼ぎ出す主人公。幾多の職種に手を染めてきたが、仲間が反対する芸能プロダクションに進出することを決めた。買収する企業はアキバで活躍する地下アイドルたち。債務も膨れ上がり、主人公が債務を受け持つ代わりに社長の座を手にした。会社の方針に合わないドル箱のアイドルを解雇し、メジャーレコードデビューの契約を蹴って、オタクたちのアイドルとして地道に活動し続けるという言い分に主人公の右方である副社長と対立し、解雇する。だが、本心は自身がオタクであり、プロダクションの看板であるアイドルを追いかけるオタクで、メジャーデビューして自分の手の届かない所に言って欲しくないという思いが膨張して、独りよがりの経営となる。最終的にはハッピーエンドを向けるのだが、ご都合主義な箇所があり、構成としては惜しい内容である。だが、相手の気持ちを考えることを見直せる作品である事は間違えない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2016年11月28日
読了日 : 2016年11月28日
本棚登録日 : 2016年11月28日

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