宮本武蔵(七) (吉川英治歴史時代文庫)

著者 :
  • 講談社 (1989年12月26日発売)
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宮本武蔵(1~8)
著:吉川英治

物語は天下分け目の大合戦「関ケ原の戦い」から始まる。
悪鬼である新免武蔵とその幼馴染本位伝又八はその負け戦から必死に這い上がろうとする。

天下無双を目指し、共に歩を歩む二人、そして違えてそしてまた交差して、武蔵を中心とした大きなうねりが記されている。

本格的に初めて読んだ時代小説。読みにくさは感じず、血沸き肉躍る感覚がストレート伝わる表現力の高さに冒頭は圧倒された。戦いの描写のみならず、心の内面と成長を描く英雄者という括りには収まらず、当時の日本国の暮らしぶりや文化や息遣いまで触れることが出来る。

多くの著名人が愛読書として挙げる本書。ある人曰く「5回読んで初めて分かり始める。」

深い言葉ではあるものの読んだ今ならその意味はわかる。
5回連続読むものではなく、人生の局面で教えを乞うような触れ方が良いのかもしれない。

大和魂の塊のような武蔵の生き様に誰しもが惹かれ、憧れ、真似していくのは時代が変わっても残り続けるのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 雑学
感想投稿日 : 2021年11月21日
読了日 : 2021年11月21日
本棚登録日 : 2021年11月21日

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