今いる仲間で「最強のチーム」をつくる 自ら成長する組織に変わる「チームシップ」の高め方 2014/6/19 著:池本 克之
著者は組織学習経営コンサルタント。㈱パジャ・ポス代表取締役。リース会社、生命保険会社等を経て、ドクターシーラボ、ネットプライスの社長を歴任。両社の上場や成長に多大な貢献をし「成長請負人」と呼ばれる。
チームシップこそが「最強のチーム」をつくる重要な要素である。
チームシップとは、チーム内の地位や役割に関係なく、メンバーひとりひとりがお互いを理解しながら、チームとしての成果のために成長することである。
そして、ビジネスで成功するためには、秀逸なビジネスモデルの他に最も大切なものとして「組織のメンバーがチームシップを発揮して常に一眼となっている」ことであり、これが最強のチームの唯一の条件である。
本書は上記の「チームシップ」をキーワードとして最強のチームの作り方を以下の6章により説明している。
①私はなぜ、チームをうまくまとめられなかったのか?
②チームを動かすノウハウの落とし穴
③自分たちで目標を決めればチームはまとまる
④「TDC」を始めることで何が得られるのか
⑤「TDC」で「最強のチーム」をつくる
⑥リーダーのための「もっと伝わる」コミュニケーション術
本書の肝は「今いる仲間で」である。
良いチームをつくるためにはやはり人が全てである。
能力の高い人やそうでもない人そしてそれぞれに得手不得手があり、野球でいう全員が4番打者では良いチームにはなれないし勝つことも難しい。しかし、それを見越した上で能力の高い人を適材適所にあてることで一時的な良いチームはつくることができるかもしれない。しかし、あくまでそれは一時的という短期的な視点でしかない。
何事も継続、安定が必要であり、やはり少し時間はかかってでも今いるメンバーで高い成果を出し続けるというのがベストである。しかし、わかっちゃいるが簡単ではない。そんな色んなリーダーや経営者の疑問に応えるべく本書は試行錯誤している。
本書は短期的・長期的な視点からまずやるべきこととしてTDCというチームシップを見出す合宿について言及しており、惜しげもなくその手法を披露している。しかし、それを実行にうつすには覚悟と多くの労力を費やすことになる。明確な成果を共有しないとTDCに取り組むことは出来ないものの意図は十分に理解できる。
機会があればやってみたいと思うことと、日常に細切れで本書のエッセンスを取り入れて最強のチームを作りそして成長し続ける仕組みを構築していきたい。
- 感想投稿日 : 2016年3月28日
- 読了日 : 2016年3月28日
- 本棚登録日 : 2016年3月28日
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