プラットフォームの教科書 超速成長ネットワーク効果の基本と応用

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  • 日経BP (2017年5月26日発売)
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プラットフォームの教科書 超速成長ネットワーク効果の基本と応用
著:根来 龍之

プラットフォームというのは、お客さんに価値を提供する製品群の土台になるもの。 つまり、「他のプレイヤー(企業、消費者など)が提供する製品・サービス・情報と一体になって、初めて価値を持つ製品・サービス」を意味する。

従来型の産業は「バリューチェーン構造」として捉えられていたが、プラットフォームビジネスは「レイヤー構造」として捉えると理解しやすい。それぞれの改装にいろいろなプレイヤーが参加して、エコシステムを形成する、そして、ネットワーク効果がエコシステムの成長に大きな役割を果たす。エコシステムに参加するのは、企業だけではなく、個人の場合も多い。GAFAのビジネスは、一般大衆を参加者として巻き込み、強大化した。シロウトが主役になるアマチュアエコノミーとしての側面がある。

本書の構成は以下の3章から成る。
①プラットフォームの基本
②プラットフォームの広がり
③プラットフォームの戦略

わかっているようでわかっていない「プラットフォームビジネス」。本書のわかりやすさは群を抜いている。新しい概念、広い概念を私たちがよく知ってる企業を例に挙げ、黎明期から現状と今後にまでスポットをあてながら体系的に紹介されている。

メリットだけではなく、デメリットやリスクについても触れてあり、書名通りプラットフォームの教科書としての導入本として持ってこいである。

巻き込むことがひとつの大きなキーワードとなるプラットフォームビジネス。まだまだこれからの概念。走りながら正していくというビジネスモデルを取り入れるにはそれなりの度胸が必要。リスクを許容しながら前向きに捉える長期的視点の姿勢でかつスピーディーに対応することが肝となりそうである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マネジメント関連
感想投稿日 : 2020年5月23日
読了日 : 2020年5月23日
本棚登録日 : 2020年5月23日

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