アムンセンとスコット (朝日文庫)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2021年12月7日発売)
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感想 : 22
5

2023年の1冊目。昔、小学校か中学校の教科書で、アムンセンとスコットの話を読んだ気がする。本書は同時並行的に二人の南極点への冒険を追いかけるノンフィクション。

用意周到でスムーズに冒険を遂行するアムンセン隊と、やや場当たり的で、次々と想定外の困難に遭遇し、最後は全滅してしまうスコット隊。あまりに対照的な両者の物語は、組織のありかた、リーダーシップなどについて、多くの示唆に富んでいる。中でも、解説で山口周さんが指摘しているように、一生懸命頑張る人(スコット)は、夢中になる人(アムンセン)には勝てないという点が印象的だった。内発的動機(好奇心や衝動。「冒険が好き」)は、外発的動機(評価や賞罰。「軍で抜擢された優秀な隊長」)よりも強いということ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2023年1月4日
読了日 : 2023年1月4日
本棚登録日 : 2023年1月4日

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