自由市場の終焉: 国家資本主義とどう闘うか

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2011年5月1日発売)
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感想 : 16

静かなる大恐慌、で見たのかな?
新進気鋭の経済学者、と聞いたが、はて。あまり新しい視点は得られない。

今のアメリカの軍産複合体やグローバル企業群と、ロシア、中国の国有企業群と、果たして何の違いがあるのか?
彼らの歩んできた歴史や文化の違いとしか思えない。Eトッドの方が的を射ている。
多分、この本が教えてくれるのは、イデオロギーとして自由市場を盲信する人々が少なからず現存する、ということだろう。レトリックとして賞賛、称揚するのは悪くない。
が、本気で信じて国体を弱体化する愚を冒してはならない。

「国会資本主義は、グローバリゼーション、すなわち何億もの人々を貧困から救い、グローバル規模で中産階級を勃興させている仕組みを、おおもとから壊すのだろうか?」
このフレーズは、本気で著者の良心を疑う。かと言って、No Bland、は嫌いだが。

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感想投稿日 : 2013年6月17日
本棚登録日 : 2013年6月17日

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