無境界の人 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2002年2月20日発売)
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本棚登録 : 97
感想 : 9
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ギャンブラーで、本を書くというのは、ちょっと視点が違う。
「私は駿馬ではない。資質のない駄馬である」といっているが、競走馬である。
その中で、「日本人とは何か?」と問われる。その日本人論は、痛快丸かじり。
確かに、渡部昇一は怪しい。日本人像とは、捏造されたものだ。
柳田国男あたりから、日本人というものについては、かなり怪しいのであるが。
こうやって、延々と論じるあたりのしつこさが、いいなぁ。
かじりついたら、逃がさないという感じで、きちんと日本論を敵にしている。

オーストラリア不法滞在のやっちゃんとエムのストーリーが、
ヤクザとは何か?仁義とは何か?ヤクザを愛するって、どんなことなのか?
かなり、袋小路に入っていくのである。
それにしても、いいマンションに住んでいるなぁ。
アジやタイが、マンションで、釣ることができるのは。
ギリシャ系2人組との対決。なるほど、そうやって、戦うのか?
「チャーリーディックスの法則」「穏やかたるを学べ」
が、たまらなく 素敵な心境である。
「努力するから、間違いが起こる」という言葉が、沁みた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス/金儲け
感想投稿日 : 2020年6月21日
読了日 : 2020年6月21日
本棚登録日 : 2020年6月21日

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