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「記憶スケッチ」とは、提示されたお題を記憶のみに頼って描くこと。
「カエル」「パンダ」「鉄腕アトム」「ランドセル」など、お題は一見簡単に描けそうなものばかり。
ところが全国から寄せられた大量のサンプルが、「人間の記憶」のあやふやさを暴き出してしまう。
「何でこんなになっちゃうワケ」と笑っているあなた。
「カマキリ」を何も見ずに描けますか…?
一度読み始めたら止まらない、抱腹絶倒の「症例」の数々。
「天才」ナンシー関の最高傑作、待望の文庫化。
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与えられたお題を記憶のみに頼って描く、それが「記憶スケッチ」。
「にわとり」「大仏」「カッパ」など、お題はありふれたもののはずなのに…。
2万5千通を超える応幕の中から選ばれた珠玉の「症例」が、人間の記憶のあいまいさを暴き出す!
そしてナンシーの“パソコンはじめて物語”、「赤パソコン青パソコン」も同時収録。
天才コラムニストの最高傑作第2弾、満を持して登場。
[ 目次 ]
<1>
1 記憶スケッチ展覧会(カエル;ペコちゃん;海老;ウルトラマン;小便小僧;鯉のぼり;フランケンシュタイン;カマキリ;金太郎;自転車 ほか)
2 考察―記憶のあやふやとスケッチのうやむや
3 記憶スケッチ学会座談会
<2>
1 記憶スケッチ展覧会(「人魚」;「にわとり」;「パイナップル」;「ギター」;「カバ」;「大仏」;「ラクダ」;「カッパ」;「アントニオ猪木」;「亀」;「サル」)
2 第二回記憶スケッチ学会―幻のお題・天狗を選びつつ
[ POP ]
久々に涙を流して泣き崩れてしまった。
大爆笑!
出されたお題を記憶のみで描くという、どこかの番組で見たような企画だが、こちらが元祖(?)とのこと。
まず奇々怪々な作品群を鑑賞する前に、読者自ら課題をスケッチされることをおすすめする。
他人を笑えないことに気付くはず。そして、ナンシー関のコメントがダメ押しでさらに笑える。
そのあとは著者の鋭い「考察」が続く。
あの「展覧会」をみて、あれだけの分析ができるのもテレビ批評でならした彼女だからこそであろう。
絵ってその人が出てしまうから面白い。
カラオケなんかでも同じことが言えそうだ。
中途半端に技術があると、ごまかしがきく分面白みは半減する。
下手な方が受けたりする。
とは言え、他人を笑っても自分だけは笑われたくはなかったりするからやっかいだ。
それにしても人間の記憶ってあやふやで、いい加減。
だからこの本が面白いだが。
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
- 感想投稿日 : 2014年8月25日
- 読了日 : 2014年8月25日
- 本棚登録日 : 2014年8月25日
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