【本の内容】
夫ヒロシ、世界を股にかける博奕打ち兼主夫。
妻テッサ、世界的に著名な人文社会系研究者。
そして息子パトリック、元不登校児にして15歳で大学に通い始めた天才児。
オーストラリアの空の下、この超個性的な面々が「やりたいことだけをやり、したくないことはしない」を唯一のモットーに、世に跋扈する常識と闘いながら、まったく新しい家族の形態をつくりあげていく痛快エッセイ。
[ 目次 ]
ヒレカツがぽろりと落ちた
楽しいことになりそうだ
遊びをせんとや生まれけむ
天に星、地に花、握りめしにタクアン
ひとまず魚料理屋を攻めてみよう
ハーフじゃないよダブルだよ
そこに存在するということ
やめることにした
数学者などになってはいけない
本家「非国民」の日本国国歌案
行ッテコハガラナクテモイゝトイヒ
「左尻の思想」について
いつの日か微笑まん
[ POP ]
やりたいことだけをして生きていく。
そう簡単に誰もができる技ではない、と凡人は考えるのだけれど、恐らく実践している博打打ちの著者はそうは言わないのでしょう。
才媛で最愛のイギリス人の妻と、日本国籍を持つ天才息子とのオーストラリア3人暮らし。
といっても一つ屋根の下で暮らしているわけではなくて、妻と息子は勉学研究の為、ひょいっと海を飛び越える。
著者の、優秀な息子を描く行為が自慢になってしまうことに汗顔しながらも、やっぱり抑えきれない息子自慢を微笑ましく感じる。
ちっとも嫌味に感じないのは、抑えても抑えても(抑える必要もないほど立派な息子さんなのだけど)ただただ溢れ出てくる息子への愛情を感じるからだ。
この親子関係は、息子さんが、大学卒業時に父親に言った「ただそこに居てくれたことに感謝する」という言葉に集約されているような気がする。
[ おすすめ度 ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
- 感想投稿日 : 2014年10月5日
- 読了日 : 2014年10月5日
- 本棚登録日 : 2014年10月5日
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