恋愛 L'amour

  • エクリ (2006年10月30日発売)
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本棚登録 : 42
感想 : 4

性的な意味を間接的に記述しているのだろうか。
短かい文が、大きい見出しの数字と宇野亜喜良さんのイラストを交えながら、32種続く。その内容は男女の性的なからまり合いの形式の名称を伝えるというだけのもの。どうも、その名称が詩的な呼び名にきこえて、役立つ知識ではなさそうだが(?)

和文と原文と思しきフランス語の併記。
恥ずかしながら、フランス語の文化がよくわからないので、正しくは理解できないのが残念だ。単語に性別があるというのが飲みこめなくて元の意図通りに作品を味わえてない…。

そもそもは、装丁が気になっていた本である。
整ってはいるが、野花を寄せ集めたような独特なアシンメトリの不安定感がある。
ジャケットはスミ一色、というより、白と黒、そしてエンボスの文字。しかし中はブルーグリーン系にはじまり、そこそこ色彩も現れ、独特の世界を展開。その色彩は、要は、宇野さんのイラストとマッチした色だ。
アシンメトリのレイアウトが揺らぎや毒味を感じさせる。版面はマージンの量が異なる2パターンが用意されているようであり、文字の配置も見開きごとに変化する。和欧、見出しの数字の並びすら入れ替わるのだ。
薄いが上製本で、紙には一貫して豊かな手触り感。その上質な感じやレイアウトの不安定感も含め、宇野さんのイラストはとてもあっている。
装丁者は須山悠里さんである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2018年6月23日
読了日 : 2018年6月23日
本棚登録日 : 2018年6月23日

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