バブル時代における「消費による自己実現」を体現するような存在であった著者が、1997年から雑誌『an・an』に連載したエッセイをまとめています。
著者自身もすでに結婚しており、連載中に出産を迎えていますが、80年代の活躍していたころと変わらない、コンプレックスと上昇志向をさらけ出しつつもエネルギーにあふれる文章だと感じました。この時代はまさに日本は不況のまっただなかでしたが、だからこそ読者は著者のエネルギーに励まされたのか、それとも冷ややかな思いで受け止めていたのか、すこし気になります。
もっとも、うっかり「バブル時代を経験したひとの上昇志向が暑苦しい」などと発言すると、若いひとから「長期不況を経験したひとの諦念を聞かされるのは鬱陶しい」と反発されるだけに終わりそうですが。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本の小説・エッセイ
- 感想投稿日 : 2020年10月13日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2020年10月13日
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