ポール・オースターの『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』に倣って、日本の一般者から寄せられたショート・ストーリーを集めた本です。
選者を務める内田樹は、日本人の作った物語は「定型に回収する」という傾向が強く見られると指摘しています。ただし読者の方からすると、内田が物語を選択する際のクセと、内田の主張する「定型に回収する」傾向との区別がどこにあるのかという疑問もあります。じっさい、もう一人の選者である高橋源一郎の印が付されている物語には、少し落ち着きの悪さを感じさせるような、不思議な読後感を残すものが多いように思います。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本の小説・エッセイ
- 感想投稿日 : 2016年2月12日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2016年2月12日
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