悪漢刑事: 長編サスペンス (祥伝社文庫 あ 18-4)

著者 :
  • 祥伝社 (2008年3月12日発売)
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「悪漢刑事」シリーズ第1弾。

出世にも正義にも興味がない、興味があるのは女だけという鳴海署の刑事・佐脇。地元の暴力団・鳴龍会との取引で容疑者を出頭させることに成功した彼は、鳴龍会の幹部の接待を受けたあと、プライベート・ルームで女を抱きますく。佐脇の相手をするのは、彼が暴力団に紹介した由布という人妻と、ギャル系の麻里でした。

次の日、佐脇は国見病院の院長を殺害した山添明の若妻・美沙を取り調べます。佐脇は、美沙に院長との不倫の様子を克明に話すように強要し、その後ラブホテルに彼女を連れ込んでセックスします。取り調べを終えた佐脇は、美沙の供述をもとに調書を作成しますが、佐脇の部下の石井は、この事件には何か背後があるのではないかと感じます。

その後佐脇は、しばしば美沙のアパートを訪れて彼女と身体を重ねます。石井は、そんな彼に警告の言葉を発した後、行方をくらましてしまいます。その後、与路井ダムから石井の水死体が見つかります。しかし県警は、石井の司法解剖をおざなりにしかおこなわず、自殺と結論づけます。さらに、石井の死の真相を探ろうとする佐脇に対して、警察庁から送られてきたキャリア刑事の入江が、事件に深入りしないよう釘を刺します。

一方、佐脇は地元の暴走族「寿辺苦絶悪」(すぺくたあ)のメンバーに襲われている女子高生の環希を助け出します。子どもに興味はないという佐脇でしたが、そんな彼を環希はしきりに頼ってきます。彼女を振り払うつもりでホテルへ連れ込もうとする佐脇ですが、意外にも彼女は佐脇の言葉にしたがい、佐脇は彼女の処女を奪うことになります。

一方入江は、有川京子という佐脇好みの美熟女を使って佐脇を籠絡しようとします。京子の色気に参って入江の策略に陥りそうになる佐脇ですが、すんでのところで逃げ出すことに成功し、反対に京子から入江が大阪で未成年者の起こした事件のもみ消しに関わっていたことを知ります。

入江は佐脇を取り押さえようと県警の警察官を差し向け、さらに留置所にいた山添の逃亡に手を貸して彼の妻の美沙を寝取った佐脇を襲撃させようとします。佐脇は警察の目をかわすために、「うず潮テレビ」のリポーターで、女子大生の頃に佐脇と付き合っていた磯部ひかるという女性の家に匿われることになります。佐脇は久しぶりのひかるの身体を味わいながら、石井殺しの犯人の操作を進めます。

やがて佐脇は、石井が殺されたのと同じダムで自殺したとされていた瀬川真治が出張ホストの仕事をしており、地元の有力代議士である和久井の妻・麗子が彼に入れ込んでいたことを突き止めます。佐脇は真治を装って麗子をホテルに呼び出し、そこで彼女に女の悦びを教えます。同時に彼は、代議士の和久井が地元暴力団と癒着していたことを知ります。

最終的には、和久井の三男・庸三が石井を殺害したことを知って、入江との取引に臨みます。しかし入江は、佐脇の身の上については保証することを約束したものの、有力政治家である和久井との癒着を明るみに出すことはできないと言います。佐脇は、庸三の乗るNSXを煽って衝突事故を起こさせて、石井の復讐をおこないます。

ちょっとストーリーの展開がたどたどしい気がします。警察小説と官能小説の、どちらか一方の要素だけに期待して読んだ読者には、ややもの足りないかもしれません。エッチシーンと合わせ技で及第点といったところでしょうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 日本の小説・エッセイ
感想投稿日 : 2013年3月20日
読了日 : -
本棚登録日 : 2012年11月9日

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