ケータイ小説をヤンキー文化の継承者として理解するという、著者の見方が示されています。
ケータイ小説が浜崎あゆみや相田みつをの詩を踏襲していること、あるいは、レイプや妊娠、難病といったケータイ小説にしばしば登場するテーマが「リアル」なものとして受け取られていることなどを指摘し、さらに「地元つながり」や「デートDV」といった、現在のヤンキー文化における問題へと通じる道筋を示しています。
社会学的な考察としてはたいへんおもしろく読みましたが、オタク文化とは違って作品そのものについての批評に踏み込んでいけないところに、少しもの足りなさを感じました。もちろんそれは、本書の欠点というよりもケータイ小説そのものの性格によるのだとは思いますが。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
メディア・サブカルチャー
- 感想投稿日 : 2015年3月17日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2015年3月17日
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