愛宕の山に住む弓削鷹晃が、夜中に吹く笛の音を、そっと聞いている一人の老人がいました。彼の名は蘇芳(すおう)といい、龍神でありながら夕凪という人間の娘と交わって子をもうけたために穢れを身に受け、その命の尽きる時が近づいていました。
一方、京の都は激しい雷雨に襲われていました。そして運が悪いことに、3年前に化け百足を封じた要石が破壊され、化け百足が解き放たれてしまいます。復活した化け百足は、龍神の気配をたどって蘇芳のもとに姿を現わします。蘇芳を助けようと鷹晃が駆けつけますが、百足の毒にやられてしまい、天狗の黒石・白石によって辛うじて助け出されます。
化け百足が復活したという報せを受けた晴明たちは、さっそく対策を立て、化け百足を桂川へ誘導しようとします。ところが、陰陽寮に保護されている蘇芳が意識を取り戻すと、その気配を察知した化け百足は京へと進路を変えます。化け百足がやってくることを知った蘇芳は、鷹晃を守るため、龍へと姿を変えて化け百足に立ち向かいます。
今回は、鷹晃が龍神に化身する理由が明かされる物語です。とはいうものの、化け百足のインパクトが強すぎて、そちらの印象ばかりが残っています。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
少年向けライトノベル
- 感想投稿日 : 2015年11月16日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2015年11月16日
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