主人公の白野蒼衣(しらの・あおい)は、クラスメイトの杜塚眞衣子(もりづか・まいこ)の家を訪ねます。そこで彼は、目をえぐられた女性を目撃し、彼の日常生活は終わりを告げます。
その場に登場した時槻雪乃(ときつき・ゆきの)に救われた蒼衣は、骨董商「神狩屋」の鹿狩雅孝(かがり・まさたか)のもとに連れてこられて、これまで知らなかったこの世界の真実を教えられます。この世界は、「泡禍」と呼ばれる災厄に見舞われる人びとがおり、雪乃たちは泡禍を抑えるために活動している「騎士団」のメンバーでした。騎士団のメンバーたちもまた、泡禍を経て特殊な能力をそなえるようになり、蒼衣自身は記憶を封印していましたが、やはりそうした能力をもっているというのです。
その後、やはり神狩屋のもとに身を寄せている夏木夢見子(なつき・ゆみこ)の能力によって、シンデレラの物語にまつわる泡禍が近いことが明らかとなり、さらにその中心に眞衣子がいることがわかります。
童話をモティーフに取ったグロテスクな描写を含むストーリーと、ツン度高めのゴスロリ少女が登場するダーク・メルヘンです。ただし、主人公の蒼衣やヒロインの雪乃といった主要な登場人物は、ライトノベルの枠内に収まるようなキャラクター造形になっているので、本格的なホラーはあまり得意ではないわたくしにも、個人的には安心して読むことができました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
少年向けライトノベル
- 感想投稿日 : 2021年6月28日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2021年6月28日
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