近藤誠、阿部知子、近藤孝、吉本隆明、小浜逸郎、宮崎哲弥、山折哲雄、平澤正夫、中野翠、橋本克彦の10人による、脳死移植反対の意見をまとめた本です。
ドナー・カードを持っていたら救命措置が手抜きされる恐れがあるという問題や、脳死判定にまつわる諸問題など、現行の脳死移植制度にはまだ多くの問題がのこされているという主張が語られています。
また、仏教の立場から反対を表明している山折と宮崎の文章は、臓器提供が仏教の慈悲にあたるという梅原猛の立場に対する批判として、興味深く読みました。
思想家の吉本と小浜らは、脳死を人の死とすることの社会的合意がまだ成立していないということを指摘しながら、人の死をめぐる考察に踏み込んでいこうとしています。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
医療・看護
- 感想投稿日 : 2014年5月1日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2014年5月1日
みんなの感想をみる