注目を浴びたビットコインは、投機の対象になってしまい、通貨として普及するのは難しそうだ(値上がりが期待されるなら、使うよりも持っておいた方が特だ)。そこで現れたのがフェイスブックが主導するリブラ(Libra)だ。リブラは、ドルやユーロ、円などの主要通貨と兌換することで、価値を安定させることにして、ビットコインの欠点を埋めている。
リブラを使えば、安価で簡単に送金が実現できるようになるが、フェイスブックの個人情報流出問題やマネロン対策等から各国は規制を強化。今のところ実現に向けた動きは止まっている。
個人的には、各国が通貨発行権を手放したくない(シニョレッジも欲しい)だけではないか、という感覚もあるが、国よりフェイスブックの方が信用できるかというと、そうとは言えないし、本書の岩井先生のインタビューで触れられている長に、中央銀行の「最後の貸し手」機能がないことも金融の安定性という観点からは怖い。
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- 感想投稿日 : 2020年10月4日
- 読了日 : 2020年10月4日
- 本棚登録日 : 2020年10月4日
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