思わず見入ってしまうような、雰囲気ある古書が並ぶ表紙と
『書店員の恋』というタイトルに惹かれて衝動買いしてしまった本。
目次の後ろの頁にある「登場人物紹介」の相関図に
それぞれのキャラクターの愛読書が添えられているのが嬉しくて
「ヒロイン翔子は『博士の愛した数式』か~、好きになれそう♪
あ、この東野圭吾の『秘密』が好きな同僚も、きっといい人だ!」
と、一人で勝手に盛り上がりすぎてしまったからか、
期待ほど本との関わりが描かれなくて、ちょっと残念な気分に。。。
好きな本ばかりではなく、時代に沿った本でフェア台を作らねばならないジレンマや
ケータイ小説を新しいコミュニケーション手段として受け止めようとする翔子の姿勢には
うんうん、と共感できるところもあったのだけれど
翔子の心を揺らす相手として登場するケータイ小説家(本業は歯科医)の青木譲二が、
登場シーンでは気取りのない自然な雰囲気だったのに
クルーザーの上でのキスとか、お洒落なレストランのプライベートルームでのディナーとか
あまりにバブル華やかなりし頃のようなアプローチをするんだもの。。。
もともとお金持ちな上に巨額の印税が入ってくる人なのに
デートに誘うのは神田の古書店巡り、とかだったら素敵だったのになぁ、なんて
勝手に妄想してごめんなさい!という気持ちがこみ上げる物語でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
あ行の作家
- 感想投稿日 : 2012年9月14日
- 読了日 : 2012年9月14日
- 本棚登録日 : 2012年9月14日
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