人気の高い土方や沖田のなかに埋もれる局長近藤勇の書簡から新撰組に迫っていく流れで進んでいきます。新撰組、幕末好きなのにちゃんとした資料を読んでないなぁと思って調べたところ、この本が良本だということで借りて読んでみました。
読んでいて最初に衝撃を受けたのは、新撰組も長州藩も尊王攘夷という同じ思想をもっていたこと。幕末の動きは本当に複雑でまだまだ理解に及びませんが、攘夷を口約束だけで曖昧にしている幕府側につく新撰組と、早く攘夷をしてほしい長州藩が実は同士であったのか…と深く驚きました。
それが長州藩の倒幕に向かう動きなどでまた幕府側も大いに揺れまくる…。江戸末期の混乱がここに現れてるなぁと思います。
近藤勇がだんだんと政治的な権力をもっていく様がわかりやすいし、なにより時代小説だけで凝り固まっていた自分の認識を正してくれます。
これは幕末、新撰組を知りたい人や好きな人なら読んでおくべき本かもしれません。ただし一度で理解はできないと思います。
わたしは図書館で借りましたが購入を考えてもいいなぁと思いました。
最後に余談ですが、阿部十郎、人斬ってたのか(꒪⌓꒪)
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
HISTORY NOVEL
- 感想投稿日 : 2015年4月22日
- 読了日 : 2015年4月22日
- 本棚登録日 : 2015年4月22日
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