娘ジュリアの翻訳本“若者の住めない国”が先月末、トレヴァーの“恋と夏”が今月朔日に国書刊行会から出版され、本書を手に取る。アルスター伝説群/フィニア伝説群、吟遊詩人、ゲーリックアイリッシュ、アングロアイリッシュ、アイリッシュルネサンスと言われる19世紀の文芸復興運動、対英武力抗争、内戦…。アイルランドの遺伝子の方舟、見ず知らずの男達が話し始める、次第に会話は熱を帯び ある種の連帯が生まれ やがて 気がつくと独り 目の前の荒涼とした雪、雪、雪景色。“朝になっても、アイルランドは雪を被り、永久に暁のままであるように沈黙を続けるであろう。” ジョイスの雪、ベケットの雪、オフェイロンの雪。paralysisを探して「The Dead」の雪へ。準備が整い、ジュリアが描く二つの方舟へ。
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- 感想投稿日 : 2015年9月4日
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- 本棚登録日 : 2015年9月4日
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