最近は後味のいい、軽い小説ばかり手に取っていたので、陰影の濃い、狂気を孕んだ小説に圧倒されました。
今さらながら初読みの中村文則さんでしたが、読了後まだ心臓がばくばくいってます。

そもそも読んだきっかけは、又吉さん。
どこかでとてもお勧めされていたのを目にしたのですが、帯にも又吉さんのコメントで、「もし、世界に明るい物語しか存在しなかったら、僕の人生は今よりも悲惨なものになっていたでしょう。自分の暗い部分と並走してくれる何かが必要な夜があります」と、書かれています。

絶望的な、取り返しのつかない出来事に対して、器用に蓋をして一定の距離を取れる人ばかりではないんですよね。
ギリギリ正気の淵で生きていた彼が、絶望に背中を押されて狂気の海で溺れてしまうのが、この作品。
息継ぎをするように正気を吸い込むけど、海の底から足を引っ張られるように狂気の海に飲まれていくのは、読んでいて恐怖を感じました。その恐怖は、彼自身を怖いと思う恐怖ではなく、理解ができてしまう気がすることへの恐怖な気がします。自分もまたぎりぎりの淵に立っているのかも。

あとがきでも書かれていますが、印象的なのは太陽を背にした男性の映像。脳内に焼き付くほどくっきりと残っています。彼が彼として見た映像だからでしょうか。それとも男性の助言が、彼の人生を左右するほど大きかったからでしょうか。全体的に暗い中で、とても眩しく、また濃い陰影を作っていて、印象的でした。

レッテルを張られることは著者の本位ではないかもしれませんが、解離性障害、境界性パーソナリティ障害という単語が頭に浮かびます。
きっと、美紀がいたら、なんだかんだで平凡で、幸せな人生を歩んでいただろうし、彼が、彼らしく生きていくことができたんでしょうね。人生は、ままならない。寂しいですね。

2017年9月9日

読書状況 読み終わった [2017年9月9日]
カテゴリ 日本の小説

恋に仕事にふと立ち止まりそうな女性の心情をそっと掬い上げる連作短篇集。
永遠じゃない、だけど、大事な1日、を6人の視点から丁寧に描きあげてます。

インスタなどを見ていても、同じものを見ていて、こんなにも素敵な風景を切り取れるのか、と思うことがよくあります。同じように小説でも、作者の目を通して見た世界は自分の知っているものとは一味違って、それを楽しめることが小説の醍醐味だなとしみじみ感じます。

押切さんの前向きで優しい視点を存分に楽しめました。
ただ温かなだけじゃなくて、冬の日差しみたいな、寒さがあるからこそ染み入るものがありますね。
書かれているのは日常なのに、日常だからこそ、辛いこともあれば嬉しいこともあって、それがそのまま自分の毎日でもあるんですよね。
ちなみに甘いもの大好きな私からすると、ショコラについての描写も最高でした。

どの短編もいいですが、「しなくなった指輪と七日間」にささくれた心が癒されました。

「いつからか、夢を叶えたい一心で自分のことだけを考えるようになっていた。「出てって」と告げる前に、どうしてもっと楽に呼吸をしながら、ともに支えあって歩むことを選べなかったんだろう。」P104

2017年9月9日

読書状況 読み終わった [2017年9月9日]
カテゴリ 短編集・詩集

唯一無二の「本当の自分」なんてない。
自分探しで苦悩している若者、対人関係で生きづらさを感じている人に、特にお勧めな1冊です。

高校時代、友人の未知の一面を目の当たりにしてショックを受けたことがあります。私の知っている彼女は、偽りの彼女だったのか、と。
当時は森絵都さんの「カラフル」を読んで救われ、人には多面性があることを受け入れることができました。

ところが成長するにつれ、「本当の自分」と「様々な一面(ペルソナ)を持つ自分」という解釈だけでは生きづらさを抱えるようになります。
そもそも「本当の自分」なんてものはなく、「本当の自分」=「思い描く理想の自分」に過ぎず、掴まえようとしても指先からすり抜けていく幻のようなものだとやがて割り切るようになりました。
なのでずっと思い悩むことはなかったものの、釈然としないモヤモヤ感が残っていましたが、この「分人」という概念は非常にしっくりと腑に落ちるものでした。

本書でも書かれていますが、複数の分人を生きることは、精神のバランスを取るために必要なことかもしれませんね。自分が自然体でいれる場所、自分の好きな分人でいれる相手との繋がりは大切ですね。

恋愛についての「愛とは、「その人といるときの自分の分人がすき」という状態のこと」という説明も、非常にしっくり。
人間が他者との相互関係の中で生きていることを考えれば、この「分人」の概念を持っていることで随分と生きやすくなるように思います。

さらっと流してしまいがちな観念について、小説を書きながらこんな風に丁寧に向き合う著者が素敵だなと感じました。小説も読んでみたい。

2017年9月7日

読書状況 読み終わった [2017年9月7日]
カテゴリ 自分と向き合う

読書と名のつく本には自然と目がいってしまいます。どんなことが書かれているのか、わくわくしながら手に取りました。

不勉強で知らなかったのですが、著者は著名でとても優秀な方とのことで、ハーバードで日本人として初めて最優秀学生として称されたのだとか。著名なご友人についても本書で紹介されています。

本書では、読書がいかに語彙を増やし豊かさを与えてくれるものか、教養を身に付けさせてくれるものかご自身の体験をもとに書かれています。

興味深かったのは、おすすめジャンルとして紹介されていたのが「生物学」「歴史」「軍事学」「哲学」だということです。
人間や自然についてよく知るということは、日々の営みや経営に直結して活きそうですね。ついつい難しいからと敬遠しがちですが、良書はきちんと読んでおこうと思いなおしました。
巻末ではおすすめの本も紹介されており、早速何冊か購入しました。

実際によく思うのですが、本を読めば読むほど、人ときちんと話をしようと思えば思うほど自分の教養不足を感じます。読んでも忘れてしまうことも多いですが、忘れていても血肉になっているものはあるはずだと思うことから、これからもきっと読み続けます。

「読書は間接学習で学習歴を広げてくれるから、本から知恵をどんどん吸収していると仕事力はおのずと向上する」と書かれていたり、「環境を変える努力家の大半は、間違いなく努力家である」の言葉を目にしたせいか、今、すごく本が読みたくて仕方がない気持ちです。

2017年9月3日

読書状況 読み終わった [2017年9月3日]
カテゴリ 自分と向き合う

DeNA・南場智子が5年かけて口説き落とした男性がいる、という記事で前田さんのことを初めて知った。
なんと大変若くて、1987年生まれだという。今年でようやく30歳じゃないですか。
8歳で両親を亡くした彼の放つ「逆境が人をより高みに導く」という言葉は重みがある。

彼がどんな人生を歩んで、どんな思考を持っているのか…とてもよく伝わる1冊でした。
前田さんがこの本を通して伝えたかったことは3つ、絆の大切さ、努力の大切さ、そして人生という壮大な航海において「コンパス」を持つことの大切さ、だといいます。
それが、彼の人生を通して語られるので、非常に読み応えがあり、胸に響くものがあります。

生まれた境遇によって決まることも多いけど、それでも、突如立ちはだかる壁やハンディキャップは、後天的な努力によって必ず乗り越えられる。と断言する彼の言葉や生き様に励まされると同時に、自分はきちんと努力ができているだろうかと省みることとなりました。

本書で出てくる、「お前が今日やろうとしていることは、今日が最後の日だとしても、やるべきことなのか?」という質問も好き。日々の暮らしを丁寧に、まるで最後の日のように過ごせたら素敵だろうなぁと思います。

自分でビジネスをする人が読んだらきっと更に感銘を受けるんだろうと思います。
想いのある人がちゃんとその思いを真っ直ぐぶつければ、高いステージへ上り詰められる世界であってほしい、と心から強く願い、信じている彼のことを応援しています。

2017年7月16日

読書状況 読み終わった [2017年7月16日]
カテゴリ 自分と向き合う

事務職ながら、児童相談所に異動することとなった主人公。
児童相談所の仕事を、こんなにもわかりやすく描いた本があることに驚きました。
書かれていることは全てフィクションですが、どれもこれも、ありそうなことばかり。
本当に、日本で起きていることなんですよね。

本書は児童相談所が、ケースワーカーが何をしているのかを丁寧に描いてくれていますが、それだけじゃなく、福祉の現場で働く際に大切なこともたくさん盛り込まれていて、読んでいて胸が熱くなりました。

私もつい、目の前のことに気を囚われてしまいますが、表面に現れてきている現象だけに囚われず、どうしてその現象が引き起こされたのか、に目を向け、環境を改善することが大事ですね。
私たち支援者が行うのは、正論を諭すことではなく、本人が変わろうと思えるように支援をすること。
常に肝に銘じておきたいと思ってます。

シリーズ第2段もでるかもしれないとのことで、とても楽しみにしています。漫画化されて、より多くの人に読んでもらえたりしたら素敵だなあと思いました。

2017年7月2日

読書状況 読み終わった [2017年7月2日]
カテゴリ 社会・ビジネス

しばらく図書館に行っていなかったので、単行本を読み逃してました。本屋さんで本書を見つけてテンション急上昇。
一気に読みました。ああおもしろかった。安定の世界観。

今回の舞台は山内衆を育てる全寮制の勁草院。
なんと学園ものです。和風ハリポタ。
著者もハリポタがお好きだったようで、解説から垣間見える著者像がまたいいです。素敵なお母さまですね。

本書では雪哉の非凡っぷりを余すところなく楽しめるのも最高ですが、私は清賢が大のお気に入りです。
ブレずに穏やかでいて優しい。
若宮もそうですが、清賢みたいな人に雪哉が会えてよかったなぁと心から思います。雪哉はあまりに頭がよくて、すべてを見通せてしまうのかもしれないけれど、その実力を知った上で等身大の少年として大人のまなざしで彼を見つめる人の存在に、気持ちが温かくなります。

まだ秘密のベールに隠されている猿との決戦ももう間近ですし、今夏発刊ということでもうすぐ読めるなんて、嬉しいなあ。

雪哉たちを見ていると、何のために、どこを向いて生きているのか、その真摯な態度から自分を省みることとなりました。大事なものを守るためには、力をつけることが必要ですね。

2017年7月2日

読書状況 読み終わった [2017年7月2日]
カテゴリ 日本の小説

雨が降った日の読書はいいですね。
随分前に新聞で書評を読んでから気になっていたのですが、非常におもしろかったです。
常に変化し続ける世界は、「正常」と「狂気」の境目すら曖昧です。今の世界は変化の途中。そのスピードは年々速まっています。

「恋愛」「結婚」「家族」「出産」、私たちが当たり前と思っていたものも、いつしか当たり前じゃなくなっていて。

例えば、性交でなく、人工授精で子を成す。今や、珍しいことでなくなってきました。ニュースどころか、身近な友人もしていたりする。
一歩進めば、むしろ人工授精がスタンダードになるかもしれない。あらかじめ障害因子なども取り除くことができれば、よりその傾向は高まるはず。いつでも一定の拒否感を抱く人はいるだろうけど。

私の世代ですら、若い人を見ると随分違う、と思ってしまう。恋愛をしない人が増え、まして結婚なんてしなくても、と話す人も少なくない。
人との繋がりは、自宅のリアルタイム配信で手軽に得られる。煩わしさがどんどん排除されている気がします。

「結婚したいのか」「子どもはほしいのか」自問自答することが多い未婚の私には、考えさせられることも多かったです。
まるで友達みたいな、兄弟みたいな、恋愛によらない夫婦の形もいいかもしれないですね。今の世界では外に恋人を作る(=不倫)が咎められますが、子どもができてしまうリスクが皆無であれば、心情としてまた違うのかもしれない。

本書では子どもに焦点が当てられていましたが、少子高齢化が進む中、高齢者(年老いた親)だって「自宅で家族が面倒をみる」という形は風化しつつあります。社会全体で支えていくのが、一般的。
同じように、生産人口も減り共働きが基本となれば、子どもを預けるのは当たり前に。
便利な世界では、どうしても煩わしさへの耐性が減るからこそ、それに合わせて世界も変わらざるをえないんでしょうね。

非現実的だと一笑するのは簡単ですが、私にとっては、今の世界と地続きな部分が多くて考えさせられる1冊でした。

2017年6月25日

読書状況 読み終わった [2017年6月25日]
カテゴリ 日本の小説

読み終わってから表紙を改めて見ると、じんと胸に響くものがある「生きるぼくら」というこの小説。
何がいいって、自然や大地の力強さと、人の温かさや優しさ。生きるって、すごい。いい。素直にそう思えます。

壮絶ないじめ、心荒む引きこもりの日々。
認知症の孤独。対人恐怖。
就活の失敗。
もしかしたら、一生縁のない人もいるかもしれないけど、生きていればしんどいなあと逃げ出したくなるようなことがあります。
どん底に落ちている時は何も気付かないかもしれないけど、浮上していくにつれ、見える景色が変わってくるのが感じられます。

私がこの本の中で好きなのは、おにぎりの話。
「おにぎりって、なんかこう、実にいいかたちをしてると思わない?」
「どうしていいかたちかっていうとね。人の手で結ばれたかたちをしているからだよ」
ふたつの手と手を合わせて、ほっこりと握る。それがおにぎりのかたち。これを食べる人が健康でいっぱいご飯を食べられますようにっていう、作った人の祈りのかたちなんだよな。

おばあちゃんが田んぼで丹精込めて作ったお米で握ったおにぎりは、何にも勝るごちそうですよね。

登場人物はみな、人間味溢れている。
頑張って頑張って折れてしまうことも、逃げ出してしまうことも、あるいは、新しい道を歩み始めることも、全部を受容してくれるかのような懐の深さを感じました。
舞台が自然豊かな蓼科だというのもポイントですね。

人生が元気になるにつれて、同調して自分までパワーチャージされたような、そんな気分です。

2017年6月13日

読書状況 読み終わった [2017年6月13日]
カテゴリ 日本の小説

なぜ、本を読むのか?
本を読む理由がわからない方、興味はあるけど読む気がしないという方の背中を全力で押したくて書いたという本書。
読んでいて胸が締め付けられるようでした。

私も又吉さん同様に、本に救われてきた人間です。
自意識を持て余してしまうとき、器用に生きられないとき、本はいつもそっとそばにあって、深い闇を追い払ってくれました。本は読まなくたっていい。けど、そんなに難しく考えることなく、まずは読んでみたらどうよ、と真摯に語り掛けてくれる気がしました。

読んでいて何よりも感じるのは本への愛情と作者への尊敬の念。本を楽しみたいという気持ちで、わくわくしながら本を開くのは私も又吉さんとまったく同じ。
悪意を持てば小説をつまらなくすることなんて容易だからこそ、マイナスな情報にばかり目を向けて本を楽しめなくなることは避けていきたい。

白か黒かではない、二択の間で迷っている状態を優柔不断だと言わないでほしい、と言うあたりに又吉さんの人柄が表れている気がします。
本は、世界が二択ではないということを教えてくれる貴重な存在ですよね。
それに、本はその時の自分の能力でしか読めない。「いつ読んでも違う味がする。それが読書の大きな魅力です」という言葉も大好きです。

長い人生、どうしても深い闇に落ちてしまって、この夜さえ越えることができたら…という日だってあるはず。ほんの少しの差異なんだろうけれど、そっと光の方へ自分んを押し出してくれるのも、本でした。
丁寧に紹介された本たちは、どれも読んでみたいし、読んだ後にまた又吉さんのコメントを読んでみたい。

又吉さんのどこまでも静かな空気感が心地いい1冊でした。

2017年5月5日

読書状況 読み終わった [2017年5月5日]
カテゴリ 社会・ビジネス

この社会にはきれいごとがあふれている。
人間は平等で、努力は報われ、見た目は大した問題ではないーーだが、それらは絵空事だ。

2017年新書大賞を受賞したらしい本書、おもしろかったです。
これは不愉快な本であると前書きで書かれていますが、書いてある内容はそんなに突拍子もないことではなく、「そりゃそーだよね!」と思うことが多かったです。
とはいえ、初めて知ることもあって、それもまた面白くて。
とりわけ、人種とIQについて述べた章の「アファーマティブ・アクションは一部の黒人を有利にするものの、黒人全体の知能を向上させることにまったく役立ってはいない」という話は興味深い。
アファーマティブ・アクションはそもそも、もう必要ではない、という話は耳にしたことがありましたが、黒人と白人のIQを比較した研究は初めて目にしましたし、人種間で知能の差があるなんて知らなかった。そんなこと言ったら人種差別だと即炎上しそう。

正直、遺伝の影響って、大きいですよね。
一方で環境が与える影響はもちろんあるのですが、本書によると親の子育てによるものというよりは、「友人」との関わりによるものが大きいようです。
ただし、知能が環境から受ける影響として3歳時点で栄養不良だった子どもは11歳時点のIQが低い(P45)など、乳児期は親(養育者)の影響は無視できませんが。
親ができるのは、その子が輝ける環境を用意することくらい。友人との関係に介入することはできないし、なかなか難しいですけどね。

本書に書かれていることは概ね興味深く読めましたが、あまりにも荒唐無稽だと思ったのが「親の免許制」
そりゃあそんなことができたらいいかもしれないけれど、子作りの方法は教えなくてもみんな勝手に習得するんですよね。免許なしの人には産ませない、なんて社会になれば、一部の人は避妊するなり堕胎するなりして抑制できたとしても、ネカフェや自宅での墜落分娩が多発するんでしょうね。

男女の性質の違いや、日本人の特質など、こうした客観的なデータを頭に入れておくことで、見える世界が少し変わってくる気がして、こういう楽しみ方ができるから新書は楽しいですね。

2017年5月4日

読書状況 読み終わった [2017年5月4日]
カテゴリ 社会・ビジネス

断捨離の一環で服も大量に処分してクローゼットがすっきり。
シンプルに大事にできる服を着ていきたい。
そんな風に思っているところにぴったりな1冊でした。

具体的なアイテムを並べながらポイントを解説してくれるのもありがたい。
ほんの些細な違いで、ぐっとお洒落に見えたりしますよね。
登場するアイテムがGUなど随分と身近なアイテムなのには驚きました。あれも欲しい、これも欲しいと読んでいて妄想が広がります。

頭が疲れている日でもページを開くと元気になれるので、通勤カバンに忍ばせて読む日も多い。
いい買い物をしました。

2017年5月3日

読書状況 読み終わった [2017年5月3日]
カテゴリ 自分と向き合う

改訂版が出る前から、この本の存在は知っていました。
その当時、読んで感銘を受けたという書評を目にしながら、全く興味が持てないなあと思ったのを覚えています。

その後、お金の関係でいろいろと自分自身向き合う機会が増えたこともあり、今度はすんなりと手を伸ばすことができました。本書はマネーリテラシーを高めるための、いいきっかけになってくれる1冊だと思います。

変化に富んだ今の時代、大胆に前に進んで行く人と、腐りかけた救命浮き輪にしがみついたままの人とが同居する時代になるだろうと本書は言います。思考を停止させちゃいけないですね。

恐怖や欲望などの感情でお金に振り回されるのでなく、お金のために働くのでもなく、自分の人生をより自分らしく生きるためにはどうすればいいのか「考える」ことの必要性について、改めて大切だと思った次第です。
物語形式で話が進む構成も読みやすい。

一般的によしと思われる、いい教育を受けて、いい会社に入ってローンで家を買って…というスタイルに疑問を投げかけていますが、本当に今はそれだけじゃ生き抜けない激動の社会なのかもしれないですね。
興味深いのは、何もお金について書かれているのみでなく、いわゆる人生への態度みたいなものが全体を通して書かれているところ。

どんな境遇からも学ぶ姿勢を持つこと、変えるのは人ではなく自分であること、常に向上心を持って学び続けることなどなど。
どうしても時間が経つと忘れてしまうからこそ、手元に置いてまた読みたい。読む度に自分の到達点によって受ける印象が違う気がしています。

2017年5月3日

読書状況 読み終わった [2017年5月3日]
カテゴリ 自分を高める

自分で申し込んだ資格試験の受験日が近まるのに一向にやる気がおきない。もう少し近づいたらやる気が出るだろうか…そんなことを思いながら勉強もせず、そろそろ試験まで1か月というところで、図書館でこの本を見つけた。

今の自分には一切の勉強をする習慣がない。
やる気がなくても習慣の力とやらに頼れば、勉強ができたりするんだろうか…そんな不純な動機で手を伸ばしました。

本書自体は各種実験に基づいた理論が書かれていて非常に興味深く、「気合」でなんとか頑張るんだ、といったものと真逆に位置する確立されたシステム論でした。

習慣という枠組みをいかに作り出すかということにも興味がありましたが、印象深かったのが「忘れてはならないのは、習慣を変えるプロセスを説明するのは簡単だが、それを達成するのは必ずしも簡単ではない」として、必要な要素の1つとして変われるということを「信じること」があげられていること。
私もこれって、すごく重要な要素だと思います。
変わりたいと思うこと、変われると信じること抜きには、どんな秀逸なプログラムがあっても無意味なのかもしれません。

毎日の人の行動の実に40%以上が「その場の決定」ではなく、「習慣」だと言います。
そう考えると、習慣を作り出すことの意義は大きいですね。そんな人の習慣に目をつけて利益を生み出してきた営利企業の物語も非常におもしろい。

それから、大きなきっかけなしに変化を成し遂げた人たちの多くは、変化を信じさせてくれるコミュニティがあったというのも興味深い。
何かを成し遂げるときに、一人よりも周りを巻き込む方が成功率は上がるのでしょうね。そして、あなたならできるというメッセージを受け続けることで、確実に成功率は上がるんでしょうね。

些細なことですが、掃除の後に好きな香りのハンドソープで手を洗うことで掃除の満足度が上がるなど、習慣における報酬を意識できるようになったことが収穫でした。

2017年4月8日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2017年4月8日]
カテゴリ 自分と向き合う

タイトルから想像できるとおり、物語は手紙のやり取りを通して綴られています。
私は筆まめではないけれど、手紙が好きです。
なかなか返事が手元に届かないのがいい。ゆっくりと待つ時間は今の時代、かえって貴重な気がします。

手紙だから言えること、偽れること、明かせることがあって、それを余すことなく活用しています。
静かなトーンは湊さんらしくありながら、あまり毒がなくて安心して読めました。内容は軽くないはずなんですけどね。

4編の中では、「20年後の宿題」が一番印象的でした。
どうして大場くんに白羽の矢が立ったのか、最後になってわかるのですが、なんともまあ自己中心的な手紙もあったものだ、と読み返してみると思います。
それどころか、少し見方を変えると誰もかれもが自己中心的。そして、それは大抵悪気がない。悪気がないからこそ、かえって厄介で、なんでもない時ならさらっと流せるような自己中心さも、ひとたび大きな事件が起これば見過ごせない傷になるようです。

通常は見えない何かを、目線を変えさせることで気付かせるのが日常ミステリーだと思っています。
時間が経過して物事の捉え方が変わることによって気付くものもありますし、手紙を通してうまく読者に新たな目線を与えてくれた気がします。
最後の短編のおかげで少し明るい未来も垣間見えて、珍しく読了後心がざわつかない読み心地でした。

2017年3月20日

読書状況 読み終わった [2017年3月20日]
カテゴリ 短編集・詩集

小さい頃は思いもよらなかったです。
新聞が、こんなにもおもしろいものだなんて。

私の周りは朝日新聞を購読している人が多いこともあって、自然と共通の話題になることがあります。今やネット社会。無料でいくらでもニュースが読める時代に新聞なんて。
そう思っていた時期もありましたが、新聞のいいところは興味のあるなしに関わらず全体を俯瞰できることですね。
ネットだと、どうしても興味のある記事にしか目がいかない。時事的な要素を収穫するのにはいいですが、時代に即したドキュメンタリーなことは新聞の方が軍配が上がる気がします。

新聞を読むと、社会への関心度が上がる。
「税金を払うなんて損だ」「年金を払うなんて意味がない」
そんな思想も、社会の一員として生きていく自覚が芽生えると、思考停止して拒否するのではなく、必要性を深く実感するようになります。

新聞、値段はまちまちですが、月額で4、5千円くらいしますよね。
正直、高いなあと思ってました。
ただ、これだけの情報量(2日で新書1冊分だそうです)が、タイムリーに毎日届くなんて、考えてみれば贅沢なことですよね。
読み物としても非常におもしろいのに、それだけではなく様々な力が身に付きます。
社説を読むことで思考力が、見出しの読みくらべで見抜く力が、コラムを読むとスピーチ力が。
それに時節ものの記事では雑談力も磨かれます。

今度実家を出るにあたって新聞をとろうか迷っていましたが、やっぱり取るべきだろうという結論に達しました。
本書はどちらかというと、高校生や大学生向けにやさしく書かれた1冊です。ただ、大人になった私が読んでも非常にためになる内容でした。斎藤さんの言葉は、いつも伝わりやすいですね。

2017年1月3日

読書状況 読み終わった [2017年1月3日]
カテゴリ 社会・ビジネス

今更ながら読みました。
一時期、このミステリーがすごいと様々な媒体で紹介され、世界中で話題となったフランスの犯罪小説です。

訳者あとがきに「この作品を読み終えた人々は、プロットについて語る際に他の作品以上に慎重になる。それはネタバレを恐れてというよりも、自分が何かこれまでとは違う読書体験をしたと感じ、その体験の機会を他の読者から奪ってはならないと思うからのようだ」と書かれていて、まさにそのとおりだと思いました。
残忍な場面がありつつハラハラする内容ながら、本書の見所はやはり、なんと言っても構成の巧さ。
訳書だけあって最初は違和感があるものの、読みすすめているうちにそんなことは気にならなくなります。

ネタバレにならないように本書の素晴らしさを伝えるのは難しいですが、総じて見ると主たる登場人物がいいですね。
ルイは優美で格好いいし、アルマンの健気な感じもいい。
いけ好かないと思っていたヴィダールだって、案外話がわかる奴じゃないか、なんて思えたりして。

小説としては素晴らしいけど、事件の内容はあまりに壮絶。
涙こそ流さなかったものの、あまりにも理不尽な出来事に心が痛くなります。感情移入したら気持ちが鬱々としてしまいますね。映像化もされるみたいですが、怖いもの見たさで見たいような見たくないような。ああ、でも動くルイは見てみたい。

これは確かに読んだ方がいい1冊。特に読書好きの人にこそ勧めたい1冊ですね。
やるせない気持ちは残るけど、名小説です。

2017年1月2日

読書状況 読み終わった [2017年1月2日]
カテゴリ 海外の小説

先日、朝日新聞で児童相談所の特集があった。
子どもの利益を第一優先に働く彼らは、増え続ける虐待件数を前に多忙な毎日を送っている。

私もここのところ、仕事で児童相談所と関わる機会が多い。
彼らが高い志を持って子どものために駆け回りながらも、周りから理解をされなかったり、バッシングを受けやすかったりする現状を前に、居た堪れない気持ちになることもある。

そもそも、人との関係で絶対的な正解なんてものはない。
その時は最善だと思っても、後からもっと違う道があったんじゃないかと思うことは、私も子どもの支援に関わる中でしばしばある。1つの機関でできることは限られているからこそ、連携しながらいい方向に向かっていきたい。
そのためには、まずは連携することの多い児童相談所についてもっと知りたい。そう思ってこの本を手に取りました。

事例も交えて、非常に丁寧に、かつ現場の温度が伝わる内容でした。

虐待はなぜ起こるのか。要因はさまざまである。
・ひとり親家庭(子育てに協力者がいない、精神的に支えてくれる存在がいない)、産後うつ病、父母の不仲、経済的貧困、望まない妊娠、子どもの障害など、本当にさまざまである。
もちろん、ひとり親家庭だからといって必ず虐待が起きるわけではない。けれど、頼る人がいないと人は追い詰められやすいのも事実だ。
妊娠期からの切れ目のない支援が今求められていて、それで確かに望まない妊娠や産後うつによる虐待を予防できる一面はあるかもしれないけれど、それ以外の部分にも十分に目を配っていかなければいけないのだと思います。

私の周りの児童福祉司、あるいは元児童福祉司の人は口を揃えて児童相談所で働くことの意義を語ります。私自身も子どもの分野で働いて、なんと変化に満ちた未来に繋がる仕事かとやりがいを感じます。
もちろん日々悩みながらではあるものの、こんなにも深く誰かの人生に関わることができるなんて、幸せだと思います。

本書の一説に、「結局のところ、児童福祉司の役割は、当事者の力を信じること、見極めること、多様なゴールに向かって支援すること、なのかもしれない。そして、相反する価値観のバランスを上手にとるところに専門性がある、のかもしれない」との記載がありましたが、私が大事にしたいと思っているものと重なるように思いました。

忙しい中、これだけの本を世に出すのは多大な調整、労力が必要だったと思いますが、読んで勇気づけられる人は多いでしょうし、なかなか伝わりづらい児童相談所の動きを世に伝えるものとして非常に良書だと思います。読めてよかったです。

2016年12月29日

読書状況 読み終わった [2016年12月29日]
カテゴリ 福祉

「グラミン銀行を知っていますか?」
聞いたことはある。バングラデシュにある対貧困層への画期的なシステムだと何かで目にしたけれど、正直なところよくわからない。
気になって手に取って、貧困の解消が人の尊厳にこんなにも結びつくものかと、感動しました。

融資をきっかけに、自分で何かを選び取ることができるようになる、未来に向けて考えることができるようになる、ということは非常に大きなことですね。
そのために毎週集会があり視野を広げ、物事を考える機会を持つことだったり、グループを作って信用力を高める仕組みが確立されていることだったり、つくづく画期的なシステムですね。
施しは命を繋ぐけれど、自尊心を高める役には立たないですものね。

シンプルなグラミン銀行の哲学というのも必見です。
・クレジットは、基本的な人権である。
・人はだれでも、機会さえ与えられれば、よりよい生活をしようとする能力と意欲をもって。いる。
・貧困は外から規定され、人工的・社会的につくり出されたものである。
・貧しい人びとが信用に値しないのではなく、既存の銀行が人びとに値しないのである。
以下、略。

加えて、バングラデシュは男性の権力が著しく高い文化があるようです。貧困層への融資という1点だけでも高いハードルだろうに、女性が外出や買い物をするのすら支障があるような文化圏でよくもこれだけの事業を進めてこれたものだと、容易に「不可能」だと決めつけてしまってはいけないと自戒の念を抱きました。

もちろん、ここには書かれていない課題もあるでしょうし、何より本書自体執筆されたのが10年近く前なのです。状況は当時とは違うかもしれません。
それでも、貧困というレッテルを跳ね除け、いきいきと暮らす女性が世界にいることを知れて、非常に勇気づけられました。

2016年12月29日

読書状況 読み終わった [2016年12月29日]
カテゴリ 社会・ビジネス

【KindleUnlimited】
非常にさくっと読めて、「時間」というものについて考えさせてくれる1冊です。
そんな時間は1秒もない、1分もない、1時間もない、1日もない(以下略)と、少しずつ時間の尺度を伸ばしながら、日々の行動について言及されています。
当たり前にしているその行動、本当に必要なものですか?
時間は有限ですよ?わかっていますか?と問いかけられている気持ちになります。目次を眺めるだけでもおもしろいです。

時間、一流の人程大事にしますよね。
私も先日時間の決められた会議の進行で、時間内に終わらせることができなかったことがありました。
議論が白熱してというよりは、途中で自分の集中力が切れてうまく進行しきれなかったことが敗因だと思っていて、目上のお客様に時間を超えていることをさりげなく指摘されて非常に申し訳ない気持ちになりました。
遅刻は相手の時間を奪うこと…というのはよく言われることですし、許せない人がたくさんいることも承知しています。
私の基本的な性質としては、ゆるやかに生きればいいんじゃないの?とのほほんとしているものですが、少なくとも自分自身のことだけならそれでよくても、相手がいることについてはきちんと対応できる大人になりたいです。

真新しい内容として「へえ」と思ったのは、
・1分以上部下を叱らない。
 >1分以上叱られ続けると、相手は耳を塞いでしまう。(中略)1分以上叱られ続けた相手は、それに見合った反省をしない。(中略)叱る時に注意したいのは、昔の話を持ち出さないこと。単発の現在進行形で叱ることだ。

・「今月はもうスケジュール一杯で……」は、恥ずかしい。
 >スケジュールが一杯なのは、貧乏の証だ。お金の貧乏はまだしも、時間の貧乏は致命的だ。今月のスケジュールがすでに一杯というのは、他人のために自分の寿命を捧げているということなのだ。
(中略)「いつでもどうぞ」と言えるようになれば、継続的な成功者だ。

・自分のgiftedを思い出し、磨き続けることが幸せのコツ。

断定的な言葉も多いけれど、根底には時間を大事にしながら次のステップへ進んでほしいという著者からのエールがあるように感じています。
「別れ話を、明日に延ばさない」という章が特に心に染みました。
「お互いに吸収するものはなくなりましたよ」
その合図が別れではないだろうか。
腐れ縁だからといってダラダラ過ごしていると、その水準で人生は終わっていく。
ステージが上がる直前には、必ずそこに別れがあった、という言葉には非常に共感するものがあります。

KindleUnlimited、こんなにいろいろな本が読めて、本当にいいサービスですね。

2016年12月24日

読書状況 読み終わった [2016年12月24日]
カテゴリ 自分と向き合う

【Kindle Unlimited】
オマハの賢者とも呼ばれ、生きる伝説でもある投資家、ウォーレン・バフェットの生きざま、名言を綴った本書。
莫大な資産を持つ投資家からイメージされるような、いわゆるギラギラした欲と対象にある清廉な生き方。正しい努力をする勇気のある人、という印象を持ちました。

こういう本を読むことのメリットは何かというと、良質な言葉のシャワーを浴びられることなんじゃないかと思っています。
それを行動に移せてはじめて意味があるのかもしれませんが、そうでなくとも日々のモチベーションになるし、自分の行動を見直せるのでいいですね。

綴られている主張で特に心に刺さった言葉をいくつか。
・つねに前例ではなく、道理を重視した。
過去の業績がどんなにすばらしいものであっても、変化に何ら対応しないでいれば、待ち受けるのは破綻なのです。
・本当に重要なことだけを選んで、それ以外は「ノー」と断ることも大切だよ。
・正しい思考やふるまいは、習慣となるまで守り続けることで、成功の大きな力となるのだ。
・辛抱強さや冷静さは、知能指数よりも重要かもしれないと私は思っています。
・自分よりも優れた人間と付き合ったほうがいいというのを学んだ。そうすれば、こっちもちょっぴり向上する。自分よりもひどいやつらとつき合えば、そのうちにポールを滑り落ちてゆく。しごく単純な仕組みだよ。

さて、それから投資についても少し綴られています。
バフェットの投資は長期保有です。
以前ハザウェイの「株主への手紙」で「無期限でつき合っていこうと考える企業を部分的に所有しているのだという、明確なイメージを持っていただきたいのです」と綴っています。
私の投資スタンスも基本的には長期保有。
現状のように株価が高騰すると売ってしまおうかな・・・?となったりもしますが、そうだった自分のスタンスは長く応援したい企業とつき合っていくことだったとこの言葉を思い出すようにしています。

2016年12月11日

読書状況 読み終わった [2016年12月11日]
カテゴリ 社会・ビジネス

【KindleUnlimited】
ビットコイン。
名前は聞くけど、よくわからない。最初は怪しげに思えていたけど、意外とニュースでも見かけたりして、これから普及していくものなのかしら?と興味を持っていたところでこの本です。

ビットコインのシステム自体が画期的なものである、という話は耳にしたことがありました。どんなに素晴らしいシステムであっても、日常生活では使わないし、あまり馴染みがない。そう思っていました。

2017年には改正資金決済法が施行され、仮想通貨が財産的価値を持つ通貨として正式に認められるようです。海外送金時の手数料も安く、クレジットカードよりも店側にとって手数料が安いビットコインは、ひとたび火が付けば一気に普及していくのかもしれない。
お財布を持たない生活が当たり前、なんて風になるかもしれないと思うと、わくわくしますね。インターネットが世界を変えたように、ビットコインも世界を変えるかもしれません。

国の情勢に左右されない信頼できる通貨。
ますます世界が1つになるような、そんな印象を受けました。円高になると円・ビットコインの価格が下がるというのも、分散投資にはいいですね。

よくわからないものに無闇に手を出すのではなく、決算資料で取引所の財務状況を確認することも大事なのですね。日本発のモナーコインも気になるし、せっかくなのでまずは口座を開設してみたい。
学びながら、まずは少額投資して理解していきたいです。

2016年12月11日

読書状況 読み終わった [2016年12月11日]
カテゴリ 社会・ビジネス

今年読んで正解だった本の1冊です。
人がいない。仕事が膨大。周りから「ご愁傷様」と言われてしまう部署に配属された著者がたどり着いた、1週間分の仕事を1日で終わらせる境地。
文体も非常に読みやすくて、コラムも含めて読み物としても面白いし、実際にこの本を読んでから上司に「もう終わったの。早いね」と言われることが増えて、正直うれしい。
能力が急に上がったわけではもちろんなくて、優先順位を変えたり、意識を変えたりしたことが結果に繋がったもの。

特に有効だったのは、①ボール(仕事)を受けたらすぐ離す、と④ゼロベースからはじめない。
少しの工夫で作業効率が全然違うからおもしろい。
仕事は寝かせておくと増えていくので、重要度、緊急度による優先順位も大切だけど、すぐ終わる仕事は先に仕上げてしまうのが吉ですね。褒められるし、気持ちも楽になるし、言うことない。
それから、分レベルじゃなくて、秒レベルの時間短縮にも意識を配ろうと思えるようになったのも大きいです。
小さな積み重ねですが、毎日のことなので積もり積もると大きいですね。

こういう良本って、読んだ直後は一番自分の仕事に反映させられるけど、時間が経つとうまく定着させられたもの以外は忘れさられがちなんですよね。
忙しい日が続いたらまた読み返したいので、本棚に入れておくこととします。

2016年12月11日

読書状況 読み終わった [2016年12月11日]
カテゴリ 自分を高める

前作までのデスノートは、漫画も映画も小説も大好きでした。
まさか続編が出るとは思っておらず、ずっと気になっていたところ、偶然ノベライズを発見。
なかなか映画は観に行けなかったので、これは嬉しい。
舞台は、キラ事件のあった約10年後。
知っている人物がちらほら登場して、懐かしい気持ちになりました。

デスノートに死神。
すべての常識を覆すような、圧倒的な存在ですね。
それ故慎重に扱わないと、物語内のパワーバランスが崩れてしまう。今作は短い物語ということもあってか、比較的すべてが軽めに描かれていたような気がします。
ただ、根底にある哲学思想とも言える、「犯罪者は殺されて然るべきか」との問いかけは、答えが出ないまま巡り巡って人の心に影を落としますね。

凶悪な犯罪者にも家族がいて凶悪ではない一面もきっとあって、それでもなお被害者からは許しがたい存在である犯罪者。
彼らの、そして世界の行く末が明るいものであってほしいと思いながらも、少し暗澹とした気持ちになりました。

2016年11月23日

読書状況 読み終わった [2016年11月23日]
カテゴリ ライトノベル

【KindleUnlimited】
産婦人科医の仕事と、3人の子どもの子育て、そして受験勉強を同時並行させ、見事ハーバード公衆衛生大学院への留学を実現、大学院修了間際には第4子を出産して帰国したというパワフルウーマン。

とてもバイタリティに溢れ、読むとやる気をもらえる1冊です。
経歴を聞くと雲の上の存在に思えて、最初から何でもできる人で自分とは違うんだ、と思えますが、当たり前ながらそんな人も工夫や苦労を重ねているんですよね。
こんな風に本にして等身大の姿を見せてくれることで、とても励みになりました。やりたかったことについて、背中を押してもらえた気がします。
出版しなければ言われなかったバッシングもきっとあるでしょうが、私はこの本に出会えてとても嬉しいし、感謝してます。

すごい人を見て「超人」だから自分とは違う、と目に入れないよりも、少しでも吸収できることを見つける方が自分にとってプラスですよね。
さて、内容についてですが、「時間がないからやりたいことができない!」ともどかしい気持ちになることがありますが、本書ではむしろ「自由な時間がないとき、忙しいときというのは、実は「やる気」のエネルギーが満ち溢れているときでもあるのです」と前向きに捉えてます。
確かに学生時代も、試験前になるとやたら部屋の掃除をしたくなったり、忙しい時ほどあれもこれもやりたくなる。一方で時間がありあまってる休日が続くと、かえってだらだらと寝て過ごしてしまったり…。仕事もそうですが、忙しい時期程エネルギーが高まっている気がするので、そういうときこそチャンスなのかもしれないですね。

どれだけ「やりたい!」という気持ちを高められるか。そしてそれをいかに長時間キープするか。
鍵となるのは「時間」「場所」「仲間」だと言います。
それから勉強でも何でも「todoリスト」でも「成果を目に見える形で示す」ということの大切さにも触れられていますが、確かにそれは達成感に繋がりますよね。
今取りたい資格についても成果を見えるようにして準備を進めたいし、久しぶりにプライベートのTO DOリストも作ってみました。

本書は著名人の言葉も数多く引用していますが、著者が大事にしている言葉や、著者自身の考えには感銘を受けるものも多かったです。
「心配されるより、心配するほうが元気になるんだよ」(絵本:まあおばあさんありがとう)
「心のなかですばらしい考えを育てるのだ。なぜなら、自分が考えている以上にすばらしい人間にはなれないのだから」(イギリスの政治家ベンジャミン・ディズレーリ)
「運は勇気のないものにはめぐってこない」(ソフォクレス)
「自分を励ます言葉をもっている人は、失速してもまた情熱を取り戻すことができます」

ときには頼ることも大切だし、そうして育まれる人間関係もあると温かに教えてくれたり、今より少しでも良い方向に社会を変えるために前向きに進んでいく姿を見せてくれたり、読むと心が温かく、勇気をもらえます。
吉田さんのこれからの活躍を応援するとともに、私も今よりも1歩でも前に進んでいきたいと思います。

2016年11月23日

読書状況 読み終わった [2016年11月23日]
カテゴリ 自分を高める
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