近衛文麿の伝記。
なぜ近衛文麿は出頭せず、自害の道を選んだのかをゴールに、
その生い立ちから丁寧に綴る。
時折横道にそれるような内容や、ソ連の陰謀説を織り交ぜてくるため、
全てを鵜呑みにはできないが、
全体的にわかりやすく、引き込まれる内容であった。
近衛文麿の太平洋戦争に対する卓越した見通しや、
それ故に奔走した開戦前の諸工作、
またその後の受難などは大変に悲劇的であり、面白い。
ソ連、ひいては共産化に非常な危惧を抱いていた点が興味深かった。
日中戦争で果たした役割についてはもう少し詳しく勉強したい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
近-現代史
- 感想投稿日 : 2013年8月9日
- 読了日 : 2013年8月9日
- 本棚登録日 : 2013年7月24日
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