〝世界でもっとも読まれている本〟??を恥ずかしながら初読。なつかしき岩波少年文庫版を手に取る。「読書せよ」とうるさかった父に与えられて何冊も読んだ記憶があるが、文庫番号001(!)の『星の王子さま』は、父の好みではなかったのだろうか。並製の文字どおりのペーパーバックの時代に、『三國志』や『水滸伝』、『指輪物語』などを読んだ記憶が蘇る。
お話しは「成長と共に失ってしまう子供のこころの大切さ」を寓話仕立てで連ならせる、ということだが、翻訳によるものなのか、どうもぎごちなさというか、無理矢理さのような、大人による子供目線の物語、という位置を脱却していないように感じた。
自分は子供だって無垢さを武器にしたしたたかさを持ち合わせている、と直感的に感じているからか、こうまで子供心を持ち上げることに、どうも抵抗を覚えてしまう。
子供を良い、と思うのは、大人がだめだ、と思うことの裏返しなのでしょう、どうも虚しさを感じてしまう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
7_その他
- 感想投稿日 : 2011年8月18日
- 読了日 : 2011年8月18日
- 本棚登録日 : 2011年8月18日
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