アンの愛情 赤毛のアン・シリーズ 3 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2008年2月26日発売)
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感想 : 106
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何度目かの再読。

アン・シリーズ3の読みどころは何といってもクライマックスで、アンが本当の自分の気持ち、というと陳腐な表現になるので、ここは思いきって言葉にしよう、「真実の愛」に気づくところでしょう。そうでしょう。

そのクライマックスまでの、アンの華やかな大学生活は、時代が違う今でも羨ましいものがあり、自分のかつての大学生活との充実ぶりの違いに今更ながらガックリくる・・・

前回までは全く注目していなかった、ボーリングブロークの生家を訪れるシーンは、なかなかに感動した。そして、もっと感動したのが、それに続くアヴォンリーへの帰郷で、マリラの「自制を失い、わが娘をひきよせ・・・」という喜びように胸がつまった。なんという深い愛情。「マリラは来しかたを振り返っていた」とあるとおり、今のマリラはアンの存在あってのもの。逆も然りで、今のアンはマリラ(とマシュー)があってのもの。血より濃いものをここに見ることができた。

さて、次はアン・シリーズ4。実は初めて読むので、楽しみ!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年4月18日
読了日 : 2023年4月18日
本棚登録日 : 2022年11月10日

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