元新聞記者であのアフロの・・・といったら多くの人が「あぁ!」となるであろう稲垣さん。
私にとっては2冊目の稲垣本。
前回読んだ「人生はどこでもドア」はとても良かった。
何がいいって、年齢とか色々なことを言い訳にせず、果敢にチャレンジする姿や、試行錯誤しながら自分の軸をしっかり持とうとする姿。
で、今回はタイトルに惹かれた。そうなのよ、ピアノ、したいのよ、老後に・・・!
稲垣さんが53歳にして40年ぶりにピアノを始めようとする序盤は、もう共感しまくり千代子。子ども時代のピアノへの思い、挫折、屈辱、そして中高年になって湧き上がるピアノへの思い。そうなの!そうなのよ!と共感の嵐(表現を変えただけで2回言った)。
でも、その後の展開はさすがというか、なかなかそこまでのめり込めない、羨ましい!という感じ。そう、稲垣さんのピアノへのめり込み方がすごいのだ。これからピアニストになるでもないし、リサイタルを開くでもない、何の生産性もないのに、のめり込む。オタク、マニア、いや、もう、芸術家といってもいいかも。なんて素敵!これぞ、本当に「好きなこと」。あぁ、ピアノ習い直したい。本書によってますますこの思いが強くなった私はまんまと稲垣さんの作戦にハマったのだな。
しかしですよ、稲垣さん、結構な腕前を元々お持ちですね、たぶん。いや、私が「小さい頃習ってました」という割には、技術としてはお粗末なので、一般的にどうなのかわからないけれど、ピアノをやめた当時(おそらく12歳前後)で、モーツアルトの「キラキラ星」はそこそこ上手ですよね・・・?(誰に聞いている)
余計なことを綴ってしまったけれど、とにかく楽しく読めた。そして、必ずや、ピアノ、習い直す、と鼻息荒く決意した。そしてそして、我が家の子どもたちのピアノの練習の時、もう少し優しく教える(笑)
中高年女性で共感する人がとても多いのではないかと思う本書だけど、大変読みやすく、稲垣さんの心情が手に取るようにわかっておもしろいので、おすすめです!
- 感想投稿日 : 2022年8月3日
- 読了日 : 2022年8月3日
- 本棚登録日 : 2022年8月1日
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